例として、主軸のうち長軸が$y=x$である楕円について考えてみます。
楕円の定義は「焦点となる2定点からの距離の和が一定となる点の軌跡」なので、焦点を$y=x$上の点$(-1,-1),(1,1)$とし、この2点からの距離の和、すなわち長軸の長さが$3\sqrt{2}$となる楕円の方程式を求めてみます。
楕円の定義は「焦点となる2定点からの距離の和が一定となる点の軌跡」なので、焦点を$y=x$上の点$(-1,-1),(1,1)$とし、この2点からの距離の和、すなわち長軸の長さが$3\sqrt{2}$となる楕円の方程式を求めてみます。
楕円上の点を$(x,y)$とおくと、焦点からの距離の和は
\[\sqrt{(x+1)^2+(y+1)^2}+\sqrt{(x-1)^2+(y-1)^2}=3\sqrt{2}\]
となります。
変形しつつ両辺を2乗して根号を外していきます。
\begin{align*}\sqrt{(x+1)^2+(y+1)^2}&=3\sqrt{2}-\sqrt{(x-1)^2+(y-1)^2}\\[0.5em](x+1)^2+(y+1)^2&=18-6\sqrt{2}\sqrt{(x-1)^2+(y-1)^2}\\
&\qquad+\left\{(x-1)^2+(y-1)^2\right\}\\[0.5em]6\sqrt{2}\sqrt{(x-1)^2+(y-1)^2}&=18+\left\{(x-1)^2-(x+1)^2\right\}\\
&\qquad+\left\{(y-1)^2-(y+1)^2\right\}\\[0.5em]&=18-4x-4y\\[0.5em]3\sqrt{2}\sqrt{(x-1)^2+(y-1)^2}&=9-2x-2y\\[0.5em]18\left\{(x-1)^2+(y-1)^2\right\}&=81+4x^2+4y^2-36x-36y+8xy\\[0.5em]18x^2-36x+18y^2-36y+36&=81+4x^2+4y^2-36x-36y+8xy\\[0.5em]14x^2+14y^2-8xy-45&=0\end{align*}
これが焦点$(-1,-1),(1,1)$、長軸が$y=x$でその長さが$3\sqrt{2}$となる楕円の方程式となります。
長軸である$y=x$とこの楕円の交点は、$y=x$より
\begin{align*}14x^2+14x^2-8x^2-45&=0\\[0.5em]20x^2-45&=0\\[0.5em]x^2-\frac{9}{4}&=0\\[0.5em]\left(x+\frac{3}{2}\right)\left(x-\frac{3}{2}\right)&=0\\[0.5em]x&=\pm\frac{3}{2}\end{align*}
となるから、$\left(-\dfrac{3}{2},-\dfrac{3}{2}\right),\left(\dfrac{3}{2},\dfrac{3}{2}\right)$であることがわかります。
このように楕円の定義に従って式を組み立てることによって方程式を求めることができます。ただし、$r$は焦点間の距離より大きくとる必要があります。例の場合は$\sqrt{(-1-1)^2+(-1-1)^2}=2\sqrt{2}<r$です。
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