「次の不定方程式の整数解をすべて求めよ。
(1)\large 2x-y=3
(2)\large 3x+4y=2」このような問題はどのように解けばよいでしょうか?
(1)2x-y=3
変形をすると
y=2x-3\tag{a}
直線の方程式になります。
xの係数も定数項も整数なのでxが整数であればyも整数になることがわかります。
このことから、x=0を代入すると
このことから、x=0を代入すると
\begin{align*}y&=2\cdot0-3\\[0.5em]&=-3\end{align*}
なので、整数解の1つはx=0,y=-3であることがわかります。これは(1)を直線の方程式と考えたときの直線上の点の座標となります。
他の整数解を求める方法は2つあります。
1. 直線の傾きを利用
1つは直線の方程式の傾きに着目する方法です。
(傾き)=\frac{\text{(yの変化量)}}{\text{(xの変化量)}}
で求められることを考えると\text{(a)}の傾きは2であり、分数で表せば
2=\frac{2}{1}
となります。つまり、xが1増えれば、それにともないyは2増えるということです。
したがって、直線上のある点からx,yをそれぞれ傾きが示す分だけ増加させれば他の直線上の点の座標がわかります。
x=0に1を足すとx=1、y=-3に2を足すとy=-1となるので、x=1,y=-1がもう1つの整数解であることがわかります。
ここで、xに1、yに2をそれぞれ足すという工程を何度か繰り返せば整数解が無数につくれることがわかると思います。
これを整数kをもちいて、上記の工程をk回繰り返したときの整数解は
不定方程式の整数解を求める問題の場合、この一般解が問題の解答となります。
対して、最初に求めた整数解x=0,y=-3のようにkをもちいない、いくつかある整数解のうち1つを表したものを特殊解と呼びます。
これを整数kをもちいて、上記の工程をk回繰り返したときの整数解は
x=0+k=k,\quad y=-3+2k
と表すことができます。これはすべての整数解の間にある法則性をkという文字を使って表したものなので、kに任意の整数を代入することですべての整数解を求めることができます。これを不定方程式の一般解と呼びます。不定方程式の整数解を求める問題の場合、この一般解が問題の解答となります。
対して、最初に求めた整数解x=0,y=-3のようにkをもちいない、いくつかある整数解のうち1つを表したものを特殊解と呼びます。
ちなみに、不定方程式の一般解は1つ目の整数解(特殊解)に何を求めたか?法則性をどのように捉えたかで式の形が変わります。
例えば、x=1,y=-1も特殊解の1つなので、これが最初の整数解だった場合、一般解は
例えば、x=1,y=-1も特殊解の1つなので、これが最初の整数解だった場合、一般解は
x=1+k,\quad y=-1+2k
となります。
また、傾き2を
2=\frac{-2}{-1}
すなわちxが1減ると、それにともないyが2減ると捉えた場合、一般解は
x=-k,\quad y=-3-2k
となります。これらもまたすべての整数解を表すことができる一般解です。
2. 連立方程式を利用
もう1つは連立方程式を利用する方法です。
\text{(a)}と\text{(a)}に特殊解x=0,y=-3を代入した式を連立します。このとき、特殊解を代入した式は計算・整理せずにそのままにしておいてください。
\begin{cases}y&=2x-3\\[0.5em]-3&=2\cdot0-3\end{cases}
それぞれの辺を引き、x,yそれぞれの係数でくくります。
\begin{align*}(y+3)&=2(x-0)\\[0.5em](y+3)&=2x\tag{b}\end{align*}
すると、右辺は2を因数に持つから左辺y-3は偶数であることがわかります。
このことから、任意の整数kをもちいて
y+3=2k
とおくことができます。これをyについて解くと
y=-3+2k
これを\text{(b)}に代入してxについて解くと
\begin{align*}(-3+2k)+3&=2x\\[0.5em]x&=k\end{align*}
となります。
したがって、x=k,\quad y=-3+2kが不定方程式の一般解となります。
(2)3x+4y=2
(1)と同様に変形すると
\begin{align*}4y&=-3x+2\tag{c}\\[0.5em]y&=\frac{-3x+2}{4}\end{align*}
となります。
yが整数であるためには-3x+2が4の倍数である必要があるので、これを満たすような整数xを探します。
-3x+2が4の倍数になるのはx=2のときが挙げられ、このときyは
-3x+2が4の倍数になるのはx=2のときが挙げられ、このときyは
y=\frac{-3\cdot2+2}{4}=-1
となるので、x=2,y=-1が特殊解となります。
一般解を(1)と同様2通りの方法で求めてみます。
1.
さらに変形すると
y=-\frac{3}{4}x+\frac{1}{2}
となるので、傾きは-\dfrac{3}{4}であることがわかります。
2.
4と-3は互いに素であるにも関わらず等号で結ばれているということは、左辺から見て右辺のx-2には4が、右辺から見て左辺のy+1には-3が因数に含まれているはずです。
このことから、\text{(d)}の両辺にはそれぞれ因数が-3と4とそれ以外のkが含まれていることになるので、
4(y+1)=-3(x-2)=(-3)\cdot4\cdot k
と書けます。すると、
\begin{cases}4(y+1)&=(-3)\cdot4\cdot
k\\[0.5em]-3(x-2)&=(-3)\cdot4\cdot k\end{cases}
ということなので、x,yそれぞれについて解くと
\begin{align*}4(y+1)&=(-3)\cdot4\cdot
k\\[0.5em]y+1&=-3k\\[0.5em]y&=-1-3k\\[1.5em]-3(x-2)&=(-3)\cdot4\cdot
k\\[0.5em]x-2&=4k\\[0.5em]x&=2+4k\end{align*}
したがって、不定方程式の一般解はx=2+4k,y=-1-3kとなります。
Share: