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2022年6月5日

対数関数を指数に持つ指数関数の微分

「次の関数を微分せよ。

(1)elogex (x>0)

(2)exloge2

(3)elog3x (x>0)

 このような問題はどのように解けばよいでしょうか?

 どれも見た目は合成関数なので合成関数の微分で解いてみます。

(1)elogex (x>0)

 f(t)=et, t=g(x)=logexとなる合成関数なので合成関数の微分
{f(g(x)}=f(g(x))g(x)
より
(elogex)=elogex1x=elogexx
ここで、logexeをべき乗してxにするような数のことなので
elogex=x
となります。したがって、
(elogex)=xx=1
となります。
elogex=xを先にしてしまえば
(elogex)=(x)=1
のように簡単にすることもできます。

(2)exloge2

 f(t)=et, t=g(x)=xloge2となる合成関数なので
(exloge2)=exloge2(xloge2)=(eloge2)x(xloge2)
ここでeloge2=2であることとloge2は定数なのでxloge2が1次関数であることに着目すれば
(exloge2)=2xloge2
となります。
eloge2=2を先にすれば
(exloge2)=(2x)=2xloge2
のようにシンプルな指数関数の微分になります。

(3)elog3x (x>0)

 f(t)=et, t=g(x)=log3xとなる合成関数なので
(elog3x)=elog3x(log3x)=elog3xxloge3
となります。
これを少し変わった方法で微分するとe=3log3eと書けるから
elog3x=(3log3e)log3x=3log3elog3x=(3log3x)log3e=xlog3e
したがって
(elog3x)=(xlog3e)=xlog3e1log3e
となります。微分の結果が違うように見えますが、対数の計算法則より
log3e=logeeloge3=1loge3
となることと前述よりxlog3e=elog3xなので、
xlog3e1log3e=xlog3elog3ex=elog3xxloge3
となり、同じ結果であることがわかります。

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