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図1 平行四辺形ABCD |
「図1のように平行四辺形
ABCDがある。辺
ADを
2:3に内分する点
Eをおき、線分
CEを引く。また、
CEを
2:3に内分する点
Fをおく。さらに辺
ABの中点
Mをおく。
平行四辺形の面積を
Sとしたとき、図1の青い部分、
□AMFEと
△BCFの面積の和を
Sをもちいて表わせ。」
このような問題はどのように解けばよいでしょうか?
図1の平行四辺形の青い部分の面積を求める問題ですが、平行四辺形ABCDの面積から白い部分、△ECDと△MBFの面積を引くことで求めます。
△ECDの面積を求めます。
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図2 △ACDと△ECD |
ACを引き、
△ACDと
△ECDを比較すると
AD, EDを底辺とすれば高さが同じなので面積比は底辺の長さの比と等しくなります。
AE:ED=2:3より
AD:ED=5:3なので
△ACD:△ECD=5:3△ECD=35△ACD
△\text{ACD}の面積は平行四辺形\text{ABCD}の面積の半分なので
△ECD=35×12S=310S
△MBFの面積を求めます。
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図3 GHを引く
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点
Fを通る
ADに平行な直線を引き、
ABとの交点を
G、
CDとの交点を
Hとします。
ここで
△CDEと
△CHFに着目すると
∠FCHが共通で平行線の同位角より
∠CHF=∠CDE∠CFH=∠CED
であるから、3組の角が等しいので相似です。
その相似比は
CF:FE=2:3より
CE:CF=5:2なので
ED:FH=5:2FH=25ED
前述より
AD:ED=5:3なので
FH=25×35AD=625AD
AD=GHなので
GH:GF=25:19$
これで△MBFの辺MBを底辺としたときGH:GFという高さっぽいものの比が求められたので高さとの関連を調べてみます。
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図4 △FGJと△HGI |
点
H, Fからそれぞれ直線
ABに対し垂線をおろし、
ABとの交点を
I, Jとします。すると直線
AB上にある辺をを底辺とすると
HIの長さは平行四辺形
ABCDの高さ、
FJの長さは
△FJGの高さであり
△MBFの高さでもあります。
△HIGと
△FJGについて考えると
∠IGHは共通で
∠HIG=∠FJG=90°∠IGH-90°=∠IHG=∠JFG
であるから、3組の角が等しいので相似です。
その相似比は
GH:GF=25:19なので
JF=1925HI
つまり、高さの比と
GH:GFは等しいことがわかります。
すると
△MBFの面積は底辺は
ABの半分の長さで、高さは平行四辺形
ABCDの
1925また
S=AB×HIなので、
△MBF=12×12AB×1925HI=19100S
したがって図1の青い部分、すなわち
□AMFEと
△BCFの面積の和は
□AMFE+△BCF=□ABCD-△ECD-△MBF=S−310S−19100S=S−30100S−19100S=51100S
となります。