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図1 $△\text{ABC}$
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「図1の$△\text{ABC}$を以下の条件で等積変形した三角形を定規とコンパスで作図せよ。
(1)$∠\text{BCD}=90°$となる直角三角形$\text{DBC}$
(2)$\text{AB}=\text{BE}$となる二等辺三角形$\text{ABE}$
(3)辺$\text{AC}$を底辺としたとき$△\text{ABC}$と高さが等しい$△\text{FBM}$
ただし、頂点$\text{M}$は辺$\text{AC}$の中点である」
このような問題はどのように解けばよいでしょうか?
(1)$∠\text{BCD}=90°$となる直角三角形$\text{DBC}$
1.
辺$\text{BC}$の$\text{C}$の側を延長し、$\text{BC}$に平行な直線を頂点$\text{A}$を通るように引きます。
2.
頂点$\text{C}$を中心に円弧を描き、半直線$\text{BC}$との交点を$a, b$とします。
半径が等しい円弧を点$a, b$それぞれを中心として描き$\text{BC}$に対する垂線を作図し、点$\text{A}$を通る平行線との交点を$\text{D}$とします。
3.
$△\text{DBC}$を描きます。
頂点$\text{A}$を辺$\text{BC}$に平行な直線上の点$\text{D}$まで移動させているので$△\text{ABC}$と$△\text{DBC}$の面積は等しいです。
(2)$\text{AB}=\text{BE}$となる二等辺三角形$\text{ABE}$
1.
辺$\text{AB}$に平行な直線を頂点$\text{C}$を通るように引きます。
2.
$\text{AB}$の長さを半径とする円弧を頂点$\text{B}$を中心として描き、頂点$\text{C}$を通る平行線との交点を$\text{E}$とします。
線分$\text{BE}$を引きます。
3.
$△\text{ABE}$を描きます。
頂点$\text{C}$を辺$\text{AB}$に平行な直線上の点\text{E}まで移動させているので$△\text{ABC}$と$△\text{ABE}$の面積は等しいです。
(3)$△\text{ABC}$と高さが等しい$△\text{FBM}$
1.
頂点$\text{A, C}$それぞれを中心として半径の等しい円弧を描き、辺$\text{AC}$の垂直二等分線を作図します。辺$\text{AC}$とその垂直二等分線との交点を$\text{M}$とします。
2.
辺$\text{AC}$の$\text{A}$の側を延長し、$\text{AC}$の長さを半径とする円弧を点$\text{M}$を中心として描き、半直線$\text{CA}$との交点を$\text{F}$とします。
3.
$△\text{FBM}$を描きます。
辺$\text{FM}$は辺$\text{AC}$の長さを変えずに直線$\text{AC}$上を移動させたものなので頂点$\text{B}$との距離は変わりません、すなわち辺$\text{AC, FM}$をそれぞれ底辺としたとき$△\text{ABC}$と$△\text{FBM}$の高さが等しいので面積も等しいです。
2.で辺$\text{AC}$の$\text{C}$の側を延長した場合も同様に等積変形でき、これは別解となります。
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https://p-suugaku.blogspot.com/2022/02/sankakukei-tousekihenkei.html面積の等しい三角形の作図(三角形の等積変形)