横画面推奨!
モバイル機器の場合、数式が見切れる場合があります。

2024年7月7日

三角形の等積変形

三角形の等積変形
 図形の面積を変えずに変形することを等積変形といいます。
三角形においては頂点を自身を含む対辺に平行な直線上を移動させる変形が等積変形の1つとなります。

なぜ、この変形が三角形の等積変形となるのでしょうか?


三角形の面積を求めるのに必要なもの
 三角形の面積は
\[(底辺)\times(高さ)\div2\]
で求められます。
三角形の底辺は着目する1辺、または着目した1つの頂点の対辺のことです。三角形の高さとは、後者の底辺の捉え方であれば頂点から対辺を延長した直線へおろした垂線の長さのことです。
このことから、三角形の頂点の1つを移動させて変形する場合、移動後の頂点から対辺を延長した直線へおろした垂線の長さが変わらなければ、変形後の三角形の面積は変わらないため等積変形といえるということになります。
対辺との距離が等しい点
そこで、三角形の対辺を延長した直線へおろした垂線の長さが頂点からおろした垂線の長さと等しくなる点を探すと、それらは上図に示す対辺に平行な直線$A,B$上にあります。
これは、2本の直線が平行であるとは、一方の直線上の点からもう一方の直線へおろした垂線の長さがどの点でも一定であることをいうためです。
等積変形は変形中も面積が変わらない
移動中も三角形の高さは変わらない
したがって、元の三角形の頂点を自身を含む対辺に平行な直線$A$上を移動させると、移動中のどの瞬間でも三角形の高さが変わらないので、この移動による変形は等積変形となります。
途中で面積が変わると等積変形にならない
移動中は三角形の高さが変わってしまう
対して元の三角形の頂点を自身を含まない底辺に平行な直線$B$上に移動させると、移動後は元の三角形と等しい面積をもつ三角形となりますが、移動中は三角形の高さが変わってしまうので、この移動による変形は等積変形にはなりません。
底辺の方を平行移動して等積変形になることがある
ちなみに、底辺を自身を延長した直線ののびる方向に平行移動しての変形も、底辺の長さも高さも変わらない、すなわち三角形の面積が変わらない変形なので等積変形となります。

Share:
◎Amazonのアソシエイトとして、当サイト「数学について考えてみる」は適格販売により収入を得ています。
Powered by Blogger.

PR

ブログランキング・にほんブログ村へ