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2024年7月3日

台形の中の三角形の面積は?(等積変形・相似比・面積比)

△ABFの面積は?
「上図のようなAB//CDAB//CDである台形ABCDABCDがある。平行でない対辺AD, BCAD, BCのそれぞれA, BA, Bの側を延長し、その交点をEEとする。また、辺CDCD上に点FFをとりABFABFをつくる。
台形ABCDABCDの面積が72cm272cm2BC:BE=2:5BC:BE=2:5のとき、ABFABFの面積を求めよ。」

△ABF=△ABC、△ABCと△ACDは高さが等しい
 AB//CDAB//CDよりABFABFの頂点FFを点CCまで移動させてABCに変形することは等積変形となるので、ABFABCの面積は等しいことがわかります。
したがって、ABCの面積を求めることができればABFの面積がわかります。
このとき、台形ABCDABCACDの2つの三角形に分かれており、AB//CDよりABCの辺ABを底辺としてみたときの高さとACDの辺CDを底辺としてみたときの高さが等しいことがわかります。
すなわち、ABCACDの面積比とそれぞれの底辺AB, CDの長さの比についてABC:△ACD=AB:CD (1)が成り立つということです。
△ABEと△DCEは相似
 ところで、ABEDCEに着目すると
  • 共通の角なのでAEB=DEC
  • AB//CDより同位角が等しいのでABE=DCE, BAE=CDE
であり、3つの角がそれぞれひとしいのでABEDCEが相似であることがわかります。
このことからBE:CE=AB:DC (=AB:CD) (2)です。
ここで、
BE:CE=BE:(BC+BE)
であり、BC:BE=2:5より
BE:CE=5:(2+5)=5:7
であることがわかります。
(2)よりAB:CD=5:7(1)よりABC:△ACD=5:7であることがわかります。
面積比が求まったので△ABCの面積がわかる
 ABC:△ACD=5:7であることとABCD=△ABC+ACD=72[cm2]であることより
ABC=55+7×ABCD=512×72=30[cm2]
となるので、ABC=△ABFよりABFの面積は30cm2であることがわかります。

別解

 ABEDCEの相似比を求めたところから相似な図形の面積比を利用します。
ABEDCEの相似比5:7よりこれらの面積比は
ABE:△DCE=52:72=25:49
となります。
ここで、DCE=△ABE+ABCDであることより
ABE:ABCD=△ABE:(DCE-ABE)=25:(4925)=25:24
なので、ABEの面積は
ABE:72=25:2424ABE=72×25ABE=3×25=75[cm2]
であることがわかります。
△ABEの面積が求まったので底辺の比から△ABCの面積がわかる
 次にABCABEに着目します。
直線CE上にある辺を底辺とみるとABCABEの高さは等しいので、これらの面積比はそれぞれの底辺BC, BEの長さの比に等しいことがわかります。
したがって、BC:BE=2:5よりABC:△ABE=2:5なので、ABCの面積は
ABC:75=2:55ABC=150ABC=30[cm2]
となり、ABC=△ABFよりABFの面積は30cm2であることがわかります。

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