相似な三角形の相似比が
m:nのとき、面積比は相似比の2乗の
m2:n2となります。
相似比と面積比の関係はなぜこのようになるのでしょうか?
相似比が
m:nである
△ABCと
△DEFについて考えます。頂点
A, Dからそれぞれ対辺
BC, EFへ垂線を下ろし、その足を
H, H'とします。
△ABHと△DEH'に着目すると、
△ABCと△DEFは相似であるから∠ABH=∠DEH' ⋯(a)
また、△ABCと△DEFの相似比よりAB:DE=m:n ⋯(b)です。
∠BAH=90°−∠ABH, ∠EDH'=90°−∠DEH'より∠BAH=∠EDH' ⋯(c)です。
(a), (c)より2組の角がそれぞれ等しいので△ABHと△DEH'は相似であることがわかります。
相似比(b)よりAH:DH'=m:nであることがわかります。また、EF=nmBC, DH'=nmAHと表せます。
したがって、
△ABCと
△DEFの面積はそれぞれ
△ABC=12BC⋅AH△DEF=12EF⋅DH'=12⋅nmBC⋅nmAH=n2m2⋅12BC⋅AH
となるので、面積比は
△ABC:△DEF=12BC⋅AH:n2m2⋅12BC⋅AH=1:n2m2=m2:n2
となり、相似比の2乗となることがわかります。
他の多角形は対角線によっていくつかの三角形に分割できることから、相似な多角形も面積比は相似比の2乗となります。
また、多角形以外の図形についても、例えば円を無数の三角形に分割して面積を求めるようなことができることから、面積比は相似比の2乗となります。