平均の速さとは、同じ道のりを同じ時間をかけて進むような一定の速さのことをいいます。
したがって、平均の速さを求めるためには道のり全体の長さと道のり全体を進んだ時間が必要になります。しかし、問題には道のり全体を進んだ時間が書かれていないので、これを先に求めます。
2020kmの道のりのうち1010kmを時速66km、残り1010kmを時速44kmで進んだので、時速66kmで進んだ時間は
10 [km]÷6 [km/時]=53 [時間]10 [km]÷6 [km/時]=53 [時間]
時速44kmで進んだ時間は
10 [km]÷4 [km/時]=52 [時間]10 [km]÷4 [km/時]=52 [時間]
となり、2020kmの道のりを進むのにかかった時間は
53+52=106+156=256 [時間]
であることがわかります。
したがって、問題の場合の平均の速さは
20 [km]÷256 [時間]=20×625=12025=245 [km/時]
小数表記では時速4.8kmと求められます。
平均の速さを時速6kmと時速4kmでそれぞれ進むことから
(6+4)÷2=5 [km/時]
と求めるのは誤りです。これは時速6kmと時速4kmのちょうど中間の速さであって平均の速さではありません。
例えば、20kmの道のりのうち出発直後からほんの数mまでを時速6kmで進み、残りをすべて時速4kmで進んだとすると、ほぼ道のり全体を時速4kmで進んだので平均の速さもほぼ時速4kmになるはずです。
しかし、中間の速さでは例の場合でも時速5kmのままで与えられた条件に関係なく変わりません。
したがって、中間の速さと平均の速さは同じものでないことがわかります。
しかし、中間の速さでは例の場合でも時速5kmのままで与えられた条件に関係なく変わりません。
したがって、中間の速さと平均の速さは同じものでないことがわかります。
中間の速さと平均の速さが等しくなるのはそれぞれの速さで同じ時間進んだときだけです。
例えば、時速6kmと時速4kmでそれぞれ2時間ずつ進めばちょうど20kmの道のりを進み切ることができます。
このときの平均の速さは
例えば、時速6kmと時速4kmでそれぞれ2時間ずつ進めばちょうど20kmの道のりを進み切ることができます。
このときの平均の速さは
20÷(2+2)=20÷4=5 [km/時]
となり、中間の速さと一致します。
文字を使って考えると以下のようになります。
時速Akmと時速BkmでそれぞれT時間ずつ進んで道のりLkmをちょうど進みきったとき、平均の速さは
LT+T=L2T
で求められます。
ここで、道のりLkmは
L=AT+BT=(A+B)T
で表すことができるので、これを平均の速さに代入すると
L2T=(A+B)T2T=A+B2
となり、速さA,Bの中間の速さに等しくなることがわかります。
Share: