五芒星の各線分の長さはどのようになるのでしょうか?
上図のように線分同士の交点にアルファベットを振ります。
そして線分
AB,BC,CD,DE,EAを引いて大きな正五角形
ABCDEをつくり、この正五角形の1辺の長さを
1として各線分の長さを求めます。
△ABEを利用して線分
BEの長さを求めます。
正五角形
ABCDEの1つの内角の大きさは
108°なので、
△ABEは頂角が
108°、等辺の長さが
1の二等辺三角形です。
余弦定理より
BE2=AB2+AE2−2AB⋅AEcos∠BAE
なので
BE2=12+12−2⋅1⋅1cos108°=2−2cos108°
ここで、
cos108°=cos(180°−72°)=−cos72°=−√5−14
となるので、
BE2=2+√5−12=3+√52BE=√3+√52(∵BE>0)=√6+2√54=√(1+√5)222=1+√52
であるとわかります。
AD=BE=CA=DB=ECなので、この長さは線分AD,CA,DB,ECの長さでもあります。
さらにこの線分を交点で分割してそれぞれの長さを調べます。
四角形
BCDEに着目すると二等辺三角形
ABEの底角は
36°であるから
∠CBE=∠DEB=72°となります。
また、
∠BCD=∠CDE=108°であるため四角形
BCDEは等脚台形であることがわかります。
このことから
BE//CDであることがわかります。
同様に四角形ABCDも等脚台形であるためAD//BCであることがわかります。
BE//CD,AD//BCより四角形BCDJは平行四辺形であり、対辺の長さが等しいためCD=BJ=1となります。
このことから線分
JEの長さは
JE=BE−BJで求められるので
JE=1+√52−1=√5−12
となります。これは線分
AF,AJ,BF,BG,CG,CH,DH,DI,EI,EJの長さでもあります。
また、四角形
ACDEが等脚台形であることから上記と同様にして
BF=JEであるとわかり、線分
FJの長さは
FJ=BE−2JEで求められるので
FJ=1+√52−2⋅√5−12=3−√52
となります。これは線分
FG,GH,HI,IJの長さでもあります。
また、五芒星で最も長い線分の長さを
1とした場合は下図のようになります。
各線分の長さを
1+√52で割ったものとなります。
(2024/5)加筆修正しました。