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2022年8月6日

1辺の長さが1の正五角形の幅と高さは?

 1辺の長さが1の正五角形ABCDECDを底辺としたとき、正五角形の幅と高さはいくつになるかを調べてみます。

正五角形の幅

 正五角形の幅は上図においては2点B,Eを結ぶ線分の長さとなります。この長さを調べるために△ABEに着目します。
正五角形ABCDEの1つの内角の大きさは108°なので、△ABEは頂角が108°、等辺の長さが1の二等辺三角形です。
余弦定理より
BE^2=AB^2+AE^2-2AB\cdot AE\cos∠BAE
なので、
\begin{align*}BE^2&=1^2+1^2-2\cdot1\cdot1\cdot\cos108°\\[0.5em]&=2-2\cos108°\end{align*}
ここで、
\begin{align*}\cos108°&=\cos(180°-72°)\\[0.5em]&=-\cos72°\\[0.5em]&=-\frac{\sqrt{5}-1}{4}\end{align*}
となるので、
\begin{align*}BE^2&=2+\frac{\sqrt{5}-1}{2}\\[0.5em]&=\frac{3+\sqrt{5}}{2}\\[1em]BE&=\sqrt{\frac{3+\sqrt{5}}{2}}&(\because BE>0)\\[0.5em]&=\sqrt{\frac{6+2\sqrt{5}}{4}}\\[0.5em]&=\sqrt{\frac{(1+\sqrt{5})^2}{2^2}}\\[0.5em]&=\frac{1+\sqrt{5}}{2}\end{align*}
であるとわかります。

正五角形の高さ

 正五角形の高さは頂点AからCDに垂線を下ろし、その足をMとしたときのAMの長さとなります。MCDの中点でもあります。
AMの長さを調べるために△ACDに着目します。
△ABC△ADE△ABEと合同で、AC,ADBEと長さが等しいので△ACDは二等辺三角形です。
また、△ABEの底角は36°∠BAEは正五角形の内角より108°なので
\begin{align*}∠CAD&=108°-2×36°\\[0.5em]&=36°\end{align*}
となります。
参考:三角比の求め方
△ACDAMで分割すると鋭角の1つが18°の直角三角形2つに分かれるので、△ACMに着目して三角比を利用してAMの長さを求めると
AM=AC\tan18°
となります。
ここで、AC=BEなので
AC=\frac{1+\sqrt{5}}{2}
\tan18°
\tan18°=\frac{\sqrt{25-10\sqrt{5}}}{5}
であることから
\begin{align*}AC&=\frac{1+\sqrt{5}}{2}\cdot\frac{\sqrt{25-10\sqrt{5}}}{5}\\[0.5em]&=\frac{\sqrt{(1+\sqrt{5})^2(25-10\sqrt{5})}}{10}\\[0.5em]&=\frac{\sqrt{50-10\sqrt{5}}}{10}\end{align*}
となります。

 以上から1辺の長さが1の正五角形の幅と高さは下図のようになります。
正五角形の幅と高さ

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