1.の特徴は名称通り、定義通りのものですが、なぜ2.、3.の特徴を持つ三角形も二等辺三角形であると言えるのでしょうか?
$\text{AM}⊥\text{BC}$より、$∠\text{AMB}=∠\text{AMC}=90°$なので、$△\text{ABM}$と$△\text{ACM}$は直角三角形となります。
$△\text{ABC}$は二等辺三角形であるから$\text{AB}=\text{AC}$。これは$△\text{ABM}$と$△\text{ACM}$それぞれの斜辺となります。
垂線$\text{AM}$は共通な辺となるので、$\text{AM}=\text{AM}$
また、$\text{BM}=\text{CM, }\
\text{AM}⊥\text{BC}$より垂線$\text{AM}$は$\text{BC}$の垂直二等分線であり、$∠\text{BAM}=∠\text{CAM}$であることから$\text{AM}$は頂角$∠\text{A}$の二等分線でもあることがわかります。
したがって、3.の特徴があることがわかります。
2.の特徴を持つ三角形
$∠\text{ABC}=∠\text{ACB}$より$∠\text{ABM}=∠\text{ACM}\ \cdots\text{(i)}$。
$\text{AM}⊥\text{BC}$より、$∠\text{AMB}=∠\text{AMC}=90°\
\cdots\text{(ii)}$。
$\text{(i), (ii)}$より$∠\text{BAM}=∠\text{CAM}\
\cdots\text{(iii)}$
また、$\text{AM}$は共通な辺なので、$\text{AM}=\text{AM}\
\cdots\text{(iv)}$。
$\text{(ii), (iii), (iv)}$より1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので、$△\text{ACM}$と$△\text{BCM}$は合同であることがわかります。
3.の特徴を持つ三角形
線分とその垂直二等分線上の点によってできる三角形
$\text{AB}⊥\text{CM}$より、$∠\text{AMC}=∠\text{BMC}=90°$
点$\text{M}$は$\text{AB}$の中点であるから$\text{AM}=\text{BM}$
$\text{CM}$は共通な辺なので$\text{CM}=\text{CM}$
2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので$△\text{ACM}$と$△\text{BCM}$は合同であることがわかります。
2直線とそのなす角の二等分線の垂線によってできる三角形
$\text{AP}$は直線$l, m$のなす角の二等分線より$∠\text{BAP}=∠\text{CAP}$
$\text{AP}⊥\text{BC}$より$∠\text{APB}=∠\text{APC}=90°$
$\text{AP}$は共通の辺なので$\text{AP}=\text{AP}$
1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので$△\text{ABP}$と$△\text{ACP}$は合同であることがわかります。