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2022年12月18日

0乗はなぜ1になる?

 0乗はなぜ1になるのでしょうか?
この理由をべき乗がどういうものであったかを振り返りながら考えてみます。

 べき乗、特にaの正の整数乗というのは、1aを指数の回数分掛けることを意味します。
累乗

このことから、aのべき乗は指数が1増えるたびにa倍されていくことになります。

指数の計算法則 指数の和
これを一般化すると指数の計算法則
a^m\times a^n=a^{m+n}
となります。

関連:指数の計算法則


 では、指数が減る場合を考えてみます。

累乗2
aのべき乗の指数が1だけ減ると掛けられているaが1つなくなります。これはaの逆数である\dfrac{1}{a}を掛けた、と考えることができます。

また、先ほどの指数の計算法則に照らし合わせればn=-1のとき、すなわちa^{-1}を掛けた場合であると考えることができます。ここで、aの負の数乗が登場します。

aの逆数を掛けても、a^{-1}を掛けても指数が1だけ減ると考えることができる、すなわち
\begin{align*}a^{m-1}=a^m\times\frac{1}{a}&=a^m\times a^{-1}\\ \\ \frac{1}{a}&=a^{-1}\end{align*}
であるから、a^{-1}aの逆数\dfrac{1}{a}に等しいことがわかります。
同様に指数がnだけ減る場合を考えればa^nの逆数はa^{-n}であるということができます。これによって、aの負の数乗がどんな数かがわかるようになりました。

 a^nの逆数はa^{-n}であること、互いに逆数の関係にある2数の積は1になることと上の指数の計算法則から、
\begin{align*}a^n\times a^{-n}&=a^n\times\frac{1}{a^n}\\ \\ a^{n-n}&=1\\ \\ a^0&=1\end{align*}
となり、0乗は1になることが導けます。

関連:指数の計算法則

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