(1)$3N$
(2)$N^2$
(3)$N^2+3N+1$」
(1)$3N$
ここで、$N$を$5$で割ったときの余り$2$を$3$倍したものから$3N$を$5$で割ったときの余りを求めていることに着目すると、$N$を$m$倍した$mN$を$5$で割ったときの余りを求めるには
\begin{align*}mN&=m(5k+2)\\ \\ &=5mk+2m\end{align*}
となることを考えると$5mk$は$5$の倍数なので$5$で割り切れて余りは$0$になるから、$2m$を$5$で割ったときの余りが$mN$を$5$で割ったときの余りとなります。
$3N$を$5$で割ったときの余りは、$N$を$5$で割ったときの余りを3倍したものを$5$で割ったときの余りと等しいから
\[2×3÷5=1\ 余り1\]
したがって、$3N$を$5$で割ったときの余りは$1$
(2)$N^2$
ここで、$N$を$5$で割ったときの余り$2$を2乗したものから$N^2$を$5$で割ったときの余りを求めていることに着目すると、$N$を$m$乗した$N^m$を$5$で割ったときの余りを求めるには、二項定理より
\begin{align*}N^m&=(5k+2)^m\\ \\ &=(5k)^m+m(5k)^{m-1}\cdot2+{_mC_2}(5k)^{m-2}\cdot2^2+\cdots\\ &\qquad+{_mC_{m-2}}(5k)^2\cdot2^{m-2}+m\cdot5k\cdot2^{m-1}+2^m\\ \\ &=5k\{(5k)^{m-1}+m(5k)^{m-2}\cdot2+\cdots\\ &\qquad+{_mC_{m-2}}\cdot5k\cdot2^{m-2}+m\cdot2^{m-1}\}+2^m\end{align*}
となることを考えると、$5k\{(5k)^{m-1}+m(5k)^{m-2}\cdot2+\cdots$の項は$5$の倍数なので$5$で割り切れて余りは$0$になるから、$2^m$を$5$で割ったときの余りが$N^m$を$5$で割ったときの余りとなります。
$N^2$を$5$で割ったときの余りは、$N$を$5$で割ったときの余りを2乗したものを$5$で割ったときの余りと等しいから
\[2^2÷5=0\ 余り4\]
したがって、$N^2$を$5$で割ったときの余りは$4$
(3)$N^2+3N+1$
ここで、$N^2$を$5$で割ったときの余りと$3N$を$5$で割ったときの余り、$1$を$5$で割ったときの余りの和から$N^2+3N+1$を$5$で割ったときの余りを求めていることに着目すると、$M=5l+m$、すなわち$5$で割ると$m$余る整数$M$と整数$N$の和$M+N$を$5$で割ったときの余りを求めるには
\begin{align*}M+N&=(5l+m)+(5k+2)\\ \\ &=5(k+l)+(m+2)\end{align*}
となることを考えると、$5(k+l)$は5の倍数なので$5$で割り切れて余りが$0$になるから、$m+2$を$5$で割ったときの余りが$M+N$を$5$で割ったときの余りとなります。
この性質がわかっていればこのように解くこともできます。