2点間の距離とは、2点がどれだけ離れているかを表す0以上の値のことで、2点を結ぶ線分の長さのことです。
数直線上に座標がa,bである点A, Bをとると、2点A, B間の距離ABは
数直線上に座標がa,bである点A, Bをとると、2点A, B間の距離ABは
AB=|b−a| (=|a−b|)
と表すことができます。
なぜこのように表すことができるのかを考えてみます。
1. a=0またはb=0のとき
b=0のときは、同様にしてABは|a|となります。
AB={|b|(a=0)|a|(b=0)
座標が0である点をOとすると、a=0のときのABは2点O,
B間の距離OB、b=0のときのABは2点O,
A間の距離OAでもあります。
a≠0かつb≠0のときの各場合のABは、これらOAとOBをもちいて表すことができます。
2. a≦bのとき
(a≠0かつb≠0)かつa≦bのとき、3つの場合が考えられます。
2-1. a>0かつb>0のとき
したがって、ABは
AB=OB−OA=|b|−|a|=b−a(∵a>0かつb>0)
となります。
2-2. a<0かつb>0のとき
したがって、ABは
AB=OA+OB=|a|+|b|=−a+b(∵a<0かつb>0)=b−a
となります。
a≦bなので、a>0かつb<0という場合はありません。
2-3. a<0かつb<0のとき
したがって、ABは
AB=OA−OB=|a|−|b|=−a−(−b)(∵a<0かつb<0)=−a+b=b−a
となります。
以上より、(a≠0かつb≠0)かつa≦bのとき常に2点A,
B間の距離ABは
AB=b−a
で表せることがわかります。
3. a≧bのとき
(a≠0かつb≠0)かつa≧bのときも同様に3つの場合が考えられます。
3-1. a>0かつb>0のとき
したがって、ABは
AB=OA−OB=|a|−|b|=a−b(∵a>0かつb>0)
となります。
3-2. a>0かつb<0のとき
したがって、ABは
AB=OA+OB=|a|+|b|=a−b(∵a>0かつb<0)
となります。
a≧bなので、a<0かつb>0という場合はありません。
3-3. a<0かつb<0のとき
したがって、ABは
AB=OB−OA=|b|−|a|=−b−(−a)(∵a<0かつb<0)=a−b=b−a
となります。
以上より、(a≠0かつb≠0)かつa≧bのとき常に2点A,
B間の距離ABは
AB=a−b
で表せることがわかります。
1.、2.、3.より数直線上の2点A(a),B(b)間の距離ABは
これはすなわち2点A(a),B(b)間の距離はa,bの大きいほうから小さいほうを引くことで求められるということです。
AB={b−a(a≦b)a−b(a≧b)
と表すことができます。これはすなわち2点A(a),B(b)間の距離はa,bの大きいほうから小さいほうを引くことで求められるということです。
ところで、b−a=−(a−b)であることより、aとbの大小関係が逆転すると符号が反転することに着目すると
AB=|b−a| (=|a−b|)
とすれば2点A,
Bがどの位置にあっても常に0以上の値を与える1つの式で表せることがわかります。
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