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2023年1月9日

外接円の半径と内角の1つがわかっている三角形の面積のとりうる値の範囲は?

A=135°A=135°である三角形ABCABCは半径33の外接円を持つ。
この三角形の面積SSのとりうる値の範囲を求めよ。」

このような問題はどのように解けばよいのでしょうか?

正弦定理
 この問題を解くには、三角形の面積の公式
S=12bcsinAS=12bcsinA
と正弦定理
asinA=bsinB=csinC=2RasinA=bsinB=csinC=2R
を利用します。

 正弦定理より
bsinB=2Rb=2RsinBcsinC=2Rc=2RsinCbsinB=2Rb=2RsinBcsinC=2Rc=2RsinC(1)(2)
三角形の面積の公式に(1),(2)(1),(2)を代入して
S=12sinA(2RsinB)(2RsinC)=2R2sinAsinBsinCS=12sinA(2RsinB)(2RsinC)=2R2sinAsinBsinC
A=135°,R=3A=135°,R=3を代入すると
S=232sin135°sinBsinC=1822sinBsinC=92sinBsinCS=232sin135°sinBsinC=1822sinBsinC=92sinBsinC
となります。
ここで、積和の公式
sinBsinC=12{cos(B+C)cos(BC)}=12{cos(BC)cos(B+C)}sinBsinC=12{cos(B+C)cos(BC)}=12{cos(BC)cos(B+C)}
より
S=922{cos(BC)cos(B+C)}S=922{cos(BC)cos(B+C)}
また、三角形の内角の和は180°180°A=135°A=135°より、B+C=45°B+C=45°なので、
S=922{cos(BC)cos45°}=922{cos(BC)22}S=922{cos(BC)cos45°}=922{cos(BC)22}
となります。
-45°<θ<45°のときのcosθの変域
B+C=45°より0°<B<45°,0°<C<45°なので、45°<BC<45°です。
このとき22<cos(BC)1となるから、各辺から22を引いて0<cos(BC)22122です。
さらに各辺に922を掛ければ真ん中の辺はABCの面積Sとなるから
0<S9292
これが求める答えとなります。

 この問題がABCの面積の最大値と最小値を求める問題であった場合、まずは上記の範囲の端の値になるときの条件を調べます。
cos(BC)22=0すなわちcos(BC)=22となるのはBC=±45°すなわちB=45°,C=0°またはB=0°,C=45°のとき、
cos(BC)22=122すなわちcos(BC)=1となるのはBC=0°すなわちB=Cのときです。
このことからBCが限りなく0°に近づいたときABCの面積も限りなく0に近づき、ABCB=C=22.5°である二等辺三角形になったとき面積は9292で最大になることがわかります。
ここで最大値・最小値を答えるときの注意点は最大値は9292ですが、最小値はないということです。これは、これが最小だという決まった値がないためです。
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