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2023年1月30日

タレスの定理とその逆

タレスの定理
タレスの定理とは
円周上に円の直径の端点A, BA, Bとそれ以外の任意の点PPをおくと、APB=90°APB=90°(直角)となる。
という定理です。

これはなぜ成り立つのでしょうか?また、タレスの定理の逆についても考えます。


タレスの定理

 まずはタレスの定理が成り立つことを確かめます。
タレスの定理 導出
 上図のように円OOの周上に直径の端点A, BA, BA, BA, Bとは異なる点PPをおきます。
OA, OB, OPOA, OB, OPはそれぞれ円OOの半径なのでOAP,OBPOAP,OBPは二等辺三角形です。
OAP,OBPOAP,OBPの底角をそれぞれα,βα,βとするとABPABPの内角は
2α+2β=180°2α+2β=180°
となります。
これの両辺を22で割れば
α+β=90°α+β=90°
α+βα+βAPBAPBの大きさでもあるので、直径ABABに対する円周角APBAPBは常に直角であることがわかります。

タレスの定理の逆

 タレスの定理はその逆も成り立ちます。
タレスの定理の逆は、
3点A, B, CA, B, CABC=90°ABC=90°となる角をつくるとき、これら3点はA, CA, Cを直径とする円の円周上に存在する
あるいは
ABC=90°ABC=90°である直角三角形ABCABCの外接円を描くと斜辺ACACは直径になる
と説明されます。
ここではタレスの定理の逆は後者のこととして、これが成り立つことを確かめます。

 直角三角形ABCABCの斜辺ACACが外接円の直径となるならばACACの中点MMが外接円の中心になります。すると、AM, BM, CMAM, BM, CMは外接円の半径となるのでAM=BM=CMAM=BM=CMが成り立つはずです。

したがって、これを示すことができればタレスの定理の逆が成り立つということになります。

タレスの定理の逆
 BMBMMMの側を延長し、BM=DMBM=DMとなるように点DDをとります。
するとAMCMAMCMかつBM=DMBM=DMが成り立つので、四角形ABCDABCDは2本の対角線がそれぞれの中点MMで交わることから平行四辺形であることがわかります。

また、平行四辺形の対角の大きさは等しいのでABC=ADC=90°ABC=ADC=90°です。
残るもう1組の対角の和が180°180°かつこちらの対角の大きさも等しいのでBAD=BCD=90°BAD=BCD=90°です。
4つの内角がすべて90°90°なので、平行四辺形ABCDABCDは長方形であることがわかります。
長方形の対角線は長さが等しいので、AC=BDAC=BDです。

よって、AM=BM=CMAM=BM=CMが成り立つのでタレスの定理の逆も成り立つことがわかります。


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