2つの円の異なる2つの交点を通る直線は、2つの円の中心を通る直線に対し垂直になります。
2つの円$O_1,O_2$が異なる2つの点$A,B$で交わっているとき、$△AO_1O_2,△BO_1O_2$について考えます。
同様に$O_2A,O_2B$は円$O_2$の半径であるため$O_2A=O_2B$です。
$O_1O_2$は共通な辺です。
3辺がそれぞれ等しいので$△AO_1O_2,△BO_1O_2$は合同であることがわかります。
このことから$∠AO_1O_2=∠BO_1O_2$です。…(2)
点$A,B$から直線$O_1O_2$に垂線を下ろし、その足をそれぞれ点$C,C'$とします。$C$と$C'$に分けるのは直線$AB$が直線$O_1O_2$に対し垂直でないと仮定するためです。
$△AO_1C,△BO_1C'$について考えると$AC\perp O_1O_2,AC'\perp O_1O_2$より、2つの三角形は直角三角形です。
(1)、(2)より、直角三角形の斜辺と鋭角の1つがそれぞれ等しいので$△AO_1C,△BO_1C'$は合同であることがわかります。
このことから$O_1C=O_1C'$です。
$△AO_2C,△BO_2C'$も同様に合同であることを示せるので、$O_2C=O_2C'$であることがわかります。
これはつまり、2点$C,C'$は直線$O_1O_2$上の$O_1,O_2$それぞれからの距離が等しい点であるということなので$C,C'$は同一の点であることがわかります。
したがって、$A,C,B$は同一直線$AB$上にあり、直線$AB$は直線$O_1O_2$に対し垂直であることがわかります。
また、2円が外接・内接しているときも共通接線は2円の中心を通る直線に対して垂直になります。
これは以下のように確かめられます。
円$O_1$において点$P$における接線$l$は半径$O_1P$に対し垂直です。
円$O_2$において点$Q$における接線$m$は半径$O_2Q$に対し垂直です。
点$P$と$Q$、直線$l$と$m$が重なるように2円を移動させると直線$l\ (m)$は$O_1P$と$O_2P(O_2Q)$に対して垂直となります。このとき$∠O_1PO_2$は$0°$または$180°$なので3点$O_1,O_2,P$は同一直線上にあります。
よって、2円$O_1,O_2$が点$P$で外接または内接しているとき、共通接線$m$は直線$O_1O_2$に対し垂直となることがわかります。
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