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2025年3月14日

台形を対角線で分割したときにできる三角形の面積の性質

台形と対角線
 台形を対角線で分割したときにできる三角形にはどのような性質があるでしょうか?

1本の対角線で分割してできる三角形

台形を1本の対角線で分割してできる2つの三角形の面積比
 台形を1本の対角線で分割すると2つの三角形ができます。
これらの三角形の面積比は(\textbf{上底}):(\textbf{下底})となります。
台形ABCDを対角線ACで分割する
 AB//CDである台形ABCDを対角線ACで分割し、△ABC△ACDをつくります。
△ABCにおいて辺ABを底辺とすると、高さは頂点Cから辺ABまたはその延長へおろした垂線の長さとなります。
△ABCの高さをhとおくと、その面積は
\begin{equation}\triangle ABC=\frac{h}{2}\cdot AB\end{equation}
となります。
同様に、△ACDにおいて辺CDを底辺とすると、高さは頂点Aから辺CDまたはその延長へおろした垂線の長さとなります。
△ACDの高さをh'とおくと、その面積は
\begin{equation}\triangle ACD=\frac{h'}{2}\cdot CD\end{equation}
となります。
ところで、台形ABCDの高さは底辺AB,CDいずれかの辺上の1点からもう一方の底辺またはその延長へおろした垂線の長さとなります。
すなわち、台形ABCD△ABC,△ACDの高さは等しいということであり、h=h'が成り立ちます。
すると、(1),(2)はそれぞれ
\begin{align*}\triangle ABC&=\frac{h}{2}\cdot AB\tag*{(1)'}\\[1em]\triangle ACD&=\frac{h}{2}\cdot CD\tag*{(2)'}\end{align*}
と書けます。
したがって、(1)',(2)'より△ABC△ACDの面積比は
\begin{align*}\triangle ABC:\triangle ACD&=\frac{h}{2}\cdot AB:\frac{h}{2}\cdot CD\\[0.5em]&=AB:CD\end{align*}
となり、上底ABと下底CDの長さの比に等しいことがわかります。これは対角線BDで分割した場合も同様です。

台形を1本の対角線で分割してできる同じ台形の底辺を含む三角形の面積は等しい
 AB//CDである台形ABCDにおいて、1本の対角線で分割してできる三角形のうち辺ABを含む三角形は、対角線ACで分割したときの△ABCと対角線BDで分割したときの△ABDの2つがありますが、これらの面積は等しくなります。
三角形の底辺の長さと高さが等しいので面積は等しくなる
 辺AB△ABC△ABDの底辺とすると、△ABCの高さは頂点Cから辺ABまたはその延長へおろした垂線の長さ、△ABDの高さは頂点Dから辺ABまたはその延長へおろした垂線の長さとなります。
上述より台形ABCDの高さと△ABC,△ABDの高さは等しいです。

したがって、△ABC,△ABDはともに底辺の長さと高さが等しいため面積が等しいことがわかります。


2本の対角線で分割してできる三角形

台形を2本の対角線で分割したとき、上底を含む三角形と下底を含む三角形は(上底):(下底)の相似で、面積比は(上底)^2:(下底)^2
 台形を2本の対角線で分割すると4つの三角形ができます。
このうち台形の上底を含む三角形と下底を含む三角形は相似比が(\textbf{上底}):(\textbf{下底})の相似な三角形であり、面積比は(\textbf{上底})^2:(\textbf{下底})^2となります。
3組の角がそれぞれ等しいので相似
 AB//CDである台形ABCDの対角線AC,BDの交点をPとします。
△PAB△PCDに着目すると
  • AB//CDより錯角が等しいので∠EAB=∠ECD
  • 同様に∠EBA=∠EDC
  • 対頂角は等しいので∠AEB=∠CED
3組の角がそれぞれ等しいので相似であり、相似比はAB:CDであることがわかります。
相似な図形の面積比はその相似比の2乗に等しいのでAB^2:CD^2となります。

台形を2本の対角線で分割したとき、台形の脚を含む三角形の面積は等しい
 台形を2本の対角線で分割してできた4つの三角形のうち、台形の脚を含む三角形の面積は等しくなります。
同じ台形の底辺を含む三角形の面積が等しいことから台形の脚を含む三角形の面積も等しいことがわかる
 AB//CDである台形ABCDの対角線AC,BDの交点をPとします。
△PAD△ABD,△PABの面積の関係に着目すると
\begin{equation}\triangle PAD=\triangle ABD-\triangle PAB\end{equation}
が成り立ちます。
また、△PBC△ABC,△PABの面積の関係に着目すると
\begin{equation}\triangle PBC=\triangle ABC-\triangle PAB\end{equation}
が成り立ちます。
ところで、△ABD△ABCの面積は等しいです。
したがって、
\begin{align*}\triangle ABD&=\triangle ABC\\[0.5em]\triangle ABD-\triangle PAB&=\triangle ABC-\triangle PAB\\[0.5em]\triangle PAD&=\triangle PBC&\bigl(\because (3),(4)\bigr)\end{align*}
となり、台形ABCDを2本の対角線AC,BDで分割してできた4つの三角形のうち脚ADまたはBCを含む三角形△PAD,△PBCの面積が等しいことがわかります。

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