ルーローの多角形は、頂点の数が奇数個の正多角形の1辺の両端の頂点間を対角の頂点を中心とする円弧で結んだ図形です。
この図形は定幅図形といい、この図形を転がしても円と同様高さが変わりません。
ルーローの$n$角形のおうぎ形の半径$r$は1つの頂点から$[\dfrac{n}{2}]$番目の頂点までの距離となります。そしてこの半径$r$がルーローの$n$角形の高さとなります。
※$[\dfrac{n}{2}]$は$\dfrac{n}{2}$の整数部分を表します。
このときのおうぎ形の中心角$\theta$を求めてみます。
等分された1つの弧に対する中心角は$\dfrac{360}{n}°$なので、円周角$\theta$は半分の$\dfrac{180}{n}°$となります。
ルーローの$n$角形はこのおうぎ形を$n$個重ね合わせて作られるので、周の長さは
\[2\pi r\cdot\cfrac{\cfrac{180}{n}}{360}\cdot n=\pi r\]
となります。
したがって、高さが$r$のルーローの多角形は頂点の数に関わらず周の長さは$\pi r$で一定となることがわかります。
この円の周の長さは
\[2\cdot\frac{r}{2}\cdot\pi=\pi r\]
となります。
以上より、高さが等しいルーローの多角形は頂点の数に関わらず周の長さが同じ高さを持つ円の円周の長さに等しいことがわかります。
これをバルビエ(Barbieri)の定理といいます。
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