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2022年10月21日

対角線の長さとなす角から平行四辺形の面積を求める

数学 対角線の長さが4と6、なす角が60°の平行四辺形の面積は?

「平行四辺形$ABCD$の対角線$AC$の長さが$4$、$BD$の長さが$6$、対角線同士のなす角が$60°$のとき、平行四辺形の面積を求めよ。」

このような問題はどのように解けばよいのでしょうか?

対角線の長さとなす角から平行四辺形の面積を求める

 まずは平行四辺形$ABCD$の対角線$AC$の長さが$m$、$BD$の長さが$n$、対角線同士のなす角が$\theta$の場合を考えてみます。
対角線同士の交点を$O$とすると、平行四辺形の性質より対角線は互いの中点で交わります。
したがって、
\[AO=CO=\frac{m}{2},\ BO=DO=\frac{n}{2}\]
です。

平行四辺形の面積を三角形に分割して考える

ここで、$△OAB$の面積は
\begin{align*}△OAB&=\frac{1}{2}AO\cdot BO\sin\theta\\ \\ &=\frac{1}{2}\cdot\frac{m}{2}\cdot\frac{n}{2}\sin\theta\\ \\ &=\frac{mn}{8}\sin\theta\end{align*}
で求められます。
$△OAD$の面積は$∠AOD=180°-θ$、$\sin(180°-\theta)=\sin\theta$より
\begin{align*}△OAD&=\frac{1}{2}AO\cdot DO\sin(180°-\theta)\\ \\ &=\frac{mn}{8}\sin\theta\end{align*}
で求められます。

$△OAB$と$△OCD$、$△OBC$と$△ODA$は合同で、いずれの三角形の面積も$\dfrac{mn}{8}\sin\theta$であるから、平行四辺形$ABCD$の面積はいずれかの三角形の面積の4倍となるので、
\[□ABCD=4\cdot\frac{mn}{8}\sin\theta=\frac{mn}{2}\sin\theta\]
であるとわかります。


 問題の場合$m=4,n=6,\theta=60°$なので、上の式に代入すると
\begin{align*}□ABCD&=\frac{4\cdot6}{2}\sin60°\\ \\ &=12\cdot\frac{\sqrt{3}}{2}\\ \\ &=6\sqrt{3}\end{align*}
となります。

関連:三角比で平行四辺形の面積を求める

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