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令和8年度共通テスト 数学Ⅱ・B・C 第6問 (3)だけ解説してみる


 「実数$a, b, c$が$1-a-b-c=0$を満たす」ときの②(問題参照)は、点$P$の位置が点$M$の位置にかかわらず決まるようになります。
すなわち、点$P$は位置ベクトル$\vec{AB}, \vec{AC}$と実数$b, c$をもちいた
\[\large\vec{AP}=b\vec{AB}+c\vec{AC}\tag{a}\]
で定義されるということです。

設問の$\text{(i)}, \text{(ii)}$はどちらも$1-a-b-c=0$を満たすときの点$P$の存在範囲を問うているので、$\text{(a)}$をもちいて解いていきます。

$\text{(i)}$

 $\text{(a)}$に実数$a$はありませんが、上記のように$\text{(a)}$は$1-a-b-c=0$を満たすことによって成り立っているので、$1-a-b-c=0$のほうに$a=\dfrac{1}{2}$を代入すると
\begin{align*}1-\frac{1}{2}-b-c&=0\\[0.5em]\frac{1}{2}-b-c&=0\\[0.5em]c&=\frac{1}{2}-b\end{align*}
となり、$b$と$c$の関係が現れます。
これを$\text{(a)}$に代入すると
\begin{align*}\vec{AP}&=b\vec{AB}+\left(\frac{1}{2}-b\right)\vec{AC}\\[0.5em]&=b\vec{AB}+\frac{1}{2}\vec{AC}-b\vec{AC}\\[0.5em]&=b\bigl(\vec{AB}-\vec{AC}\bigr)+\frac{1}{2}\vec{AC}\\[0.5em]&=b\vec{CB}+\frac{1}{2}\vec{AC}\end{align*}
と変形できます。
1-a-b-c=0かつa=1/2を満たすときの点Pの存在範囲
このときの$\vec{AP}$を図で表すと上図のようになります。
$\dfrac{1}{2}\vec{AC}$は辺$AC$の中点$I$の位置ベクトルであり、これに$b\vec{CB}$($\vec{CB}$の任意の実数倍)を合成するので、点$P$の存在範囲は点$I$を通る直線となります。
また、点$P$の存在範囲である直線は辺$BC$に平行であり、平行線と線分の比の性質の逆より辺$AB$の中点$J$も通ることがわかります。

したがって、$1-a-b-c=0$と$a=\dfrac{1}{2}$を満たすとき、点$P$の存在範囲は直線$IJ$となります。


$\text{(ii)}$

 $c<0$、すなわち$c$は任意の負の実数のときなので、$c\vec{AC}$は$\vec{AC}$と逆向きのベクトルとなります。
1-a-b-c=0かつc<0を満たすときの点Pの存在範囲
$\text{(a)}$の$b$が任意の実数、$c$が任意の負の実数のときの点$P$の存在範囲は上図のようになります。
ただし、$c$は$0$にならないため、境界となる直線$AB$は含まれません。

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