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2026年1月2日

平行線と線分の比の性質 ②3本の平行線を横切る2本の直線

3本の平行線と横切る2本の直線
 3本の平行な直線$l, m, n$を横切る2本の直線$j, k$について以下のことが成り立ちます。
直線$j$と直線$l, m, n$それぞれとの交点を$\text{A}, \text{B}, \text{C}$、直線$k$と直線$l, m, n$それぞれとの交点を$\text{D}, \text{E}, \text{F}$とすると
\[\text{AB}:\text{BC}:\text{CA}=\text{DE}:\text{EF}:\text{FD}\]
これが成り立つことを確かめてみます。

2つの場合で考えます。

直線$j, k$が平行なとき

直線j, kが平行な場合
 $l//m$かつ$m//n$かつ$n//l$かつ$j//k$より四角形$\text{ABED}, \text{BCFE}, \text{ACFD}$はすべて平行四辺形となることがわかります。
すると、平行四辺形の性質より
\begin{gather*}\text{AB}=\text{DE}\\[1em]\text{BC}=\text{EF}\\[1em]\text{CA}=\text{FD}\end{gather*}
が成り立ちます。
したがって、
\[\large \text{AB}:\text{BC}:\text{CA}=\text{DE}:\text{EF}:\text{FD}\]
もまた成り立つことがわかります。

直線$j, k$が平行でないとき

直線j, kが平行でない場合 直線kと平行な直線k'を引く
 点$\text{A}$を通る直線$k$に平行な直線$k'$を引き、直線$m, n$との交点を$\text{G}, \text{H}$とします。
$l//m$かつ$m//n$かつ$n//l$かつ$k//k'$より四角形$\text{AGED}, \text{GHFE}, \text{AHFD}$はすべて平行四辺形であることがわかります。
すると、平行四辺形の性質より
\begin{gather}\text{AG}=\text{DE}\\[1em]\text{GH}=\text{EF}\\[1em]\text{HA}=\text{FE}\end{gather}
が成り立ちます。
△ACHと横切る直線mに着目する
ここで、$△\text{ACH}$に着目すると辺$\text{CH}$に平行な直線$\text{BG}$($m$)が横切っているので、「平行線と線分の比の性質 ①三角形を横切る1辺に平行な直線」より
\[\text{AB}:\text{BC}:\text{CA}=\text{AG}:\text{GH}:\text{HA}\]
が成り立つので、これに$(1), (2),(3)$を代入すると
\[\large \text{AB}:\text{BC}:\text{CA}=\text{DE}:\text{EF}:\text{FD}\]
が成り立つことがわかります。

以上より、3本の平行な直線$l, m, n$を横切る2本の直線$j, k$について、直線$j, k$が平行な場合も平行でない場合も
直線$j$と直線$l, m, n$それぞれとの交点を$\text{A}, \text{B}, \text{C}$、直線$k$と直線$l, m, n$それぞれとの交点を$\text{D}, \text{E}, \text{F}$とすると
\[\text{AB}:\text{BC}:\text{CA}=\text{DE}:\text{EF}:\text{FD}\]
が成り立つことがわかります。

 ちなみにこの性質の逆、すなわち
直線$j$と直線$l, m, n$それぞれとの交点を$\text{A}, \text{B}, \text{C}$、直線$k$と直線$l, m, n$それぞれとの交点を$\text{D}, \text{E}, \text{F}$としたとき、
$\text{AB}:\text{BC}:\text{CA}=\text{DE}:\text{EF}:\text{FD}$が成り立つならば
\[l//m\text{かつ}m//n\text{かつ}n//l\]
は成り立ちません。
直線l, m, nが平行でなくともAB:BC:CA=DE:EF:FDを満たす場合がある
例えば、上図のように直線$l, m, n$が1点$\text{O}$で交わっているとき、これらの直線を横切るように平行な直線$j, k$を引いた場合を考えます。
すると、$△\text{OAB}$と$△\text{ODE}$、$△\text{OBC}$と$△\text{OEF}$、$△\text{OCA}$と$△\text{OFD}$はそれぞれ2組の角がそれぞれ等しいので相似であることがわかります。
$△\text{OAB}$と$△\text{ODE}$の相似比について
\[\text{OA}:\text{OD}=\text{OB}:\text{OE}=\text{AB}:\text{DE}=a:b\tag4\]
とおくと、$△\text{OBC}$と$△\text{OEF}$の相似比は$(4)$より
\[\text{OB}:\text{OE}=\text{OC}:\text{OF}=\text{BC}:\text{EF}=a:b\tag5\]
$△\text{OCA}$と$△\text{OFD}$の相似比は$(5)$より
\[\text{OC}:\text{OF}=\text{OA}:\text{OD}=\text{CA}:\text{FD}=a:b\tag6\]
となります。
また、$(4)$より
\begin{align*}\text{AB}:\text{DE}&=a:b\\[0.5em]a\cdot \text{DE}&=b\cdot \text{AB}\\[0.5em]\text{DE}&=\frac{b}{a}\text{AB}\end{align*}
となり、同様に$(5), (6)$より
\begin{gather*}\text{EF}=\frac{b}{a}\text{BC}\\[1em]\text{FD}=\frac{b}{a}\text{CA}\end{gather*}
となります。
したがって、
\begin{align*}\text{DE}:\text{EF}:\text{FD}&=\frac{b}{a}\text{AB}:\frac{b}{a}\text{BC}:\frac{b}{a}\text{CA}\\[0.5em]\large\therefore \text{AB}:\text{BC}:\text{CA}&\large=\text{DE}:\text{EF}:\text{FD}\end{align*}
が成り立つことがわかります。

このように、直線$l, m, n$が互いに平行でなくとも比の関係が成り立つ場合があるため、上記の性質の逆は成り立たないことがわかります。


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