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2026年8月16日

眼球定理とは?

 眼球定理とは、
眼球定理
 2つの円$\text{C}_1, \text{C}_2$があり、それぞれの中心を$\text{O}_1, \text{O}_2$とする。ただし、$\text{O}_1\text{O}_2$は$\text{C}_1, \text{C}_2$の半径の大きいほうよりさらに大きいものとする。
$\text{O}_1$から円$\text{C}_2$へ接線を2本引き、接点をそれぞれ$\text{P}, \text{Q}$とする。
そして、$\text{C}_1$と半直線$\text{O}_1\text{P}$の交点を$\text{A}$、$\text{C}_1$と半直線$\text{O}_1\text{Q}$の交点を$\text{B}$とする。
同様に、$\text{O}_2$から円$\text{C}_1$へ接線を2本引き、接点をそれぞれ$\text{R}, \text{S}$とする。
そして、$\text{C}_2$と半直線$\text{O}_2\text{R}$の交点を$\text{C}$、$\text{C}_2$と半直線$\text{O}_2\text{S}$の交点を$\text{D}$とする。
このとき、
\[\large \text{AB}=\text{CD}\]
が成り立つ。
というものです。
また、これの発展として、
眼球定理の発展
 直線$\text{O}_1\text{O}_2$に関して同じ側にある接点を$\text{P}, \text{R}$とし、直線$\text{PR}$を引く。
直線$\text{PR}$と円$\text{C}_1$の点$\text{R}$以外の交点を$\text{R'}$、直線$\text{PR}$と円$\text{C}_2$の点$\text{P}$以外の交点を$\text{P'}$とすると
\[\large \text{RR'}=\text{PP'}\]
が成り立つ。
というものもあります。

なぜこれらは成り立つのでしょうか?


眼球定理

点Eは弦ABの中点、点Fは弦CDの中点
 円$\text{C}_1, \text{C}_2$は直線$\text{O}_1\text{O}_2$に関して対称な図形です。
すると、円$\text{C}_2$の接線$\text{O}_1\text{P}, \text{O}_1\text{Q}$および円$\text{C}_1$との交点$\text{A}, \text{B}$は直線$\text{O}_1\text{O}_2$に関して対称となります。

したがって、直線$\text{O}_1\text{O}_2$は円$\text{C}_1$の弦$\text{AB}$の垂直二等分線となるため、直線$\text{O}_1\text{O}_2$と弦$\text{AB}$の交点$\text{E}$は、弦$\text{AB}$の中点となります。

同様に、円$\text{C}_1$の接線$\text{O}_2\text{R}, \text{O}_2\text{S}$および円$\text{C}_2$との交点$\text{C}, \text{D}$は直線$\text{O}_1\text{O}_2$に関して対称となります。

したがって、直線$\text{O}_1\text{O}_2$は円$\text{C}_2$の弦$\text{CD}$の垂直二等分線となるため、直線$\text{O}_1\text{O}_2$と弦$\text{CD}$の交点$\text{F}$は、弦$\text{CD}$の中点となります。


△O_1AEと△O_1O_2Pは相似
 $△\text{O}_1\text{AE}$と$△\text{O}_1\text{O}_2\text{P}$に着目すると、
  • 共通の角より$∠\text{AO}_1\text{E}=∠\text{O}_2\text{O}_1\text{P}$
  • 直角より$∠\text{O}_1\text{EA}=∠\text{O}_1\text{PO}_2=90°$
2組の角がそれぞれ等しいので、相似であることがわかります。
相似比より、$\text{AE}:\text{O}_2\text{P}=\text{O}_1\text{A}:\text{O}_1\text{O}_2$です。
ここで、円$\text{C}_1, \text{C}_2$の半径をそれぞれ$r_1, r_2$とすると、$\text{O}_1\text{A}=r_1, \text{O}_2\text{P}=r_2$となることより、
\begin{align*}\text{AE}:r_2&=r_1:\text{O}_1\text{O}_2\\[0.5em]\text{O}_1\text{O}_2\cdot \text{AE}&=r_1 r_2\\[0.5em]\text{AE}&=\frac{r_1 r_2}{\text{O}_1\text{O}_2}\end{align*}
となり、相似比から線分$\text{AE}$の長さがわかります。

したがって、円$\text{C}_1$の弦$\text{AB}$の長さは、線分$\text{AE}$の長さの2倍の$\dfrac{2r_1 r_2}{\text{O}_1\text{O}_2}$です。


△O_2CFと△O_2O_1Rは相似
 次に、$△\text{O}_2\text{CF}$と$△\text{O}_2\text{O}_1\text{R}$に着目すると、
  • 共通の角より$∠\text{CO}_2\text{F}=∠\text{O}_1\text{O}_2\text{R}$
  • 直角より$∠\text{O}_2\text{FC}=∠\text{O}_2\text{RO}_1=90°$
2組の角がそれぞれ等しいので、相似であることがわかります。
相似比より、$\text{CF}:\text{O}_1\text{R}=\text{O}_2\text{C}:\text{O}_1\text{O}_2$です。
ここで、$\text{O}_1\text{R}=r_1, \text{O}_2\text{C}=r_2$より、
\begin{align*}\text{CF}:r_1&=r_2:\text{O}_1\text{O}_2\\[0.5em]\text{O}_1\text{O}_2\cdot \text{CF}&=r_1 r_2\\[0.5em]\text{CF}&=\frac{r_1 r_2}{\text{O}_1\text{O}_2}\end{align*}
となり、相似比から線分$\text{CF}$の長さがわかります。

したがって、円$\text{C}_2$の弦$\text{CD}$の長さは、線分$\text{CF}$の長さの2倍の$\dfrac{2r_1 r_2}{\text{O}_1\text{O}_2}$です。


 以上より、
\[\large \text{AB}=\text{CD}\]
が成り立つことがわかります。

眼球定理の発展

点Gは弦RR'の中点、点Hは弦PP’の中点
 円$\text{C}_1$の中心$\text{O}_1$から弦$\text{RR'}$へおろした垂線の足を$\text{G}$とすると、これは$\text{RR'}$の中点となります。
同様に、円$\text{C}_2$の中心$\text{O}_2$から弦$\text{PP'}$へおろした垂線の足を$\text{H}$とすると、これは$\text{PP'}$の中点となります。

4点O_1, O_2, P, Rは円周角の定理の逆より同一円周上にある
 直線$\text{O}_1\text{P}$は円$\text{C}_2$の接線なので、$∠\text{O}_1\text{PO}_2=90°$です。
同様に、直線$\text{O}_2\text{R}$は円$\text{C}_1$の接線なので、$∠\text{O}_1\text{RO}_2=90°$です。
すると、円周角の定理の逆より、4点$\text{O}_1, \text{O}_2, \text{P}, \text{R}$は同一円周上にあることがわかります。
円に内接する四角形の性質より∠O_1O_2P=∠O_1RG、∠O_2O_1R=∠O_2PH
そして、円に内接する四角形の性質より、
\begin{align}\angle \text{O}_1\text{RG}&=\angle \text{O}_1\text{O}_2\text{P}\\[1em]\angle \text{O}_2\text{PH}&=\angle \text{O}_2\text{O}_1\text{R}\end{align}
が成り立ちます。

△O_1RGと△O_1O_2Pは相似
 $△\text{O}_1\text{RG}$と$△\text{O}_1\text{O}_2\text{P}$に着目すると、
  • $(1)$より$∠\text{O}_1\text{RG}=∠\text{O}_1\text{O}_2\text{P}$
  • 直角より$∠\text{O}_1\text{GR}=∠\text{O}_1\text{PO}_2$
2組の角がそれぞれ等しいので、相似であることがわかります。
相似比より、$\text{RG}:\text{O}_2\text{P}=\text{O}_1\text{R}:\text{O}_1\text{O}_2$です。
ここで、$\text{O}_1\text{R}=r_1, \text{O}_2\text{P}=r_2$より、
\begin{align*}\text{RG}:r_2&=r_1:\text{O}_1\text{O}_2\\[0.5em]\text{O}_1\text{O}_2\cdot \text{RG}&=r_1 r_2\\[0.5em]\text{RG}&=\frac{r_1 r_2}{\text{O}_1\text{O}_2}\end{align*}
となり、相似比から線分$\text{RG}$の長さがわかります。

したがって、円$\text{C}_1$の弦$\text{RR'}$の長さは、線分$\text{RG}$の長さの2倍の$\dfrac{2r_1 r_2}{\text{O}_1\text{O}_2}$です。


△O_2PHと△O_2O_1Rは相似
 次に、$△\text{O}_2\text{PH}$と$△\text{O}_2\text{O}_1\text{R}$に着目すると、
  • $(2)$より$∠\text{O}_2\text{PH}=∠\text{O}_2\text{O}_1\text{R}$
  • 直角より$∠\text{O}_2\text{HP}=∠\text{O}_2\text{RO}_1=90°$
2組の角がそれぞれ等しいので、相似であることがわかります。
相似比より、$\text{PH}:\text{O}_1\text{R}=\text{O}_2\text{P}:\text{O}_1\text{O}_2$です。
ここで、$\text{O}_1\text{R}=r_1, \text{O}_2\text{P}=r_2$より
\begin{align*}\text{PH}:r_1&=r_2:\text{O}_1\text{O}_2\\[0.5em]\text{O}_1\text{O}_2\cdot \text{PH}&=r_1r_2\\[0.5em]\text{PH}&=\frac{r_1 r_2}{\text{O}_1\text{O}_2}\end{align*}
となり、相似比から線分$\text{PH}$の長さがわかります。

したがって、円$\text{C}_2$の弦$\text{PP'}$の長さは、線分$\text{PH}$の長さの2倍の$\dfrac{2r_1 r_2}{\text{O}_1 \text{O}_2}$です。


 以上より、
\[\large \text{RR'}=\text{PP'}\]
が成り立つことがわかります。

また、眼球定理とその発展より
\[\large \text{AB}=\text{CD}=\text{RR'}=\text{PP'}=\frac{2r_1 r_2}{\text{O}_1\text{O}_2}\]
が成り立つことがわかります。


外部リンク:眼球定理 - Wikipedia
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