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2023年6月2日

奇数の自然数を1から順に足すとなぜ平方数になるのか?

 奇数の自然数($1,3,5,…$)を$1$から小さい順に$n$個足すと$n^2$になります。
これは数式で
\[\sum^n_{k=1}(2k-1)=n^2\]
と表されます。

なぜこれが成り立つのでしょうか?


 これは隣り合う平方数の差を考えることで確かめることができます。

ある整数$k$を2乗した平方数と$k-1$を2乗した平方数の差より
\[k^2-(k-1)^2=2k-1\]
が成り立ちます。これが隣り合う平方数の差の一般式となります。
右辺より差は奇数となることがわかります。

この式の$k$に自然数の$1$から$n$までの$n$個をそれぞれ代入すると以下のようになります。
\begin{align*}1-0&=1\\[0.5em]4-1&=3\\[0.5em] 9-4&=5\\[0.5em]&\vdots\\[0.5em] n^2-(n-1)^2&=2n-1\end{align*}
これらの辺々を足し合わせると
\begin{array}{cclcll}&1&-&0&=&1\\ &4&-&1&=&3\\ &9&-&4&=&5\\ &\vdots&&\vdots&&\vdots\\ +)&n^2&-&(n-1)^2&=&2n-1\\ \hline &n^2&&&=&1+3+5+\cdots+(2n-1)\end{array}
右辺は
\[1+3+5+\cdots+(2n-1)=\sum^n_{k=1}(2k-1)\]
と書けるので
\[\sum^n_{k=1}(2k-1)=n^2\]
が成り立ちます。これで奇数の自然数を$1$から小さい順に$n$個足すと$n^2$になることを確かめることができました。
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