「a>0,b>0のときa+bと\dfrac{ab}{a+b}はどちらが大きいか?
不等式で答えよ。」
2つの数の大小関係を調べるには、2つの数の差をとります。
差の数式を積や商の形に変形し、そこから正負を判断します。
積や商の正負は以下のように判断できます。
差の数式を積や商の形に変形し、そこから正負を判断します。
積や商の正負は以下のように判断できます。
\begin{align*}(正)\times(正)&=(正)&(正)\times(負)&=(負)\\[0.5em](負)\times(負)&=(正)\\[1em]\frac{(正)}{(正)}&=(正)&\frac{(負)}{(正)}&=(負)\\[0.5em]\frac{(正)}{(負)}&=(負)&\frac{(負)}{(負)}&=(正)\end{align*}
差が正であれば引かれる数、負であれば引く数のほうが大きいということがわかります。
a+bと\dfrac{ab}{a+b}の差は以下のように変形できます。
\begin{align*}(a+b)-\frac{ab}{a+b}&=\frac{(a+b)^2}{a+b}-\frac{ab}{a+b}\\[0.5em]&=\frac{(a+b)^2-ab}{a+b}\\[0.5em]&=\frac{(a^2+2ab+b^2)-ab}{a+b}\\[0.5em]&=\frac{a^2+b^2+ab}{a+b}\end{align*}
a>0,b>0、積の正負よりa^2>0,\ b^2>0,\ ab>0なので、a^2+b^2+ab>0
またa+b>0なので、商の正負より\dfrac{a^2+b^2+ab}{a+b}>0となるから、引かれる数であるa+bのほうが大きいことがわかります。
したがって、答えは
a+b>\frac{ab}{a+b}
となります。
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