床関数
$\lfloor
x\rfloor$や$[x]$と書き表される関数を床関数といいます。$[x]$の$[\
]$は単なる括弧ではなく、床関数を表すものとしてガウス記号と呼ばれます。
床関数$\lfloor x\rfloor$の値は整数$n$をもちいて以下のように決まります。
実数$x$が$n\leqq x<n+1$の範囲にあるとき
\[\lfloor x\rfloor=n\]
すなわち、実数$x$以下の最大の整数が床関数$\lfloor
x\rfloor$のとる値となります。
この値の決め方は整数部分と同じです。したがって、床関数$\lfloor
x\rfloor$は実数$x$の整数部分であるともいえます。
また、実数$x$の小数部分は床関数$\lfloor
x\rfloor$をもちいて$x-\lfloor x\rfloor$と書けます。
天井関数
$\lceil x\rceil$と書き表される関数を天井関数といいます。
床関数と天井関数のグラフを比較すると、互いのグラフは原点を中心に$180°$回転したものであることがわかります。したがって、
\begin{align*}\lfloor x\rfloor&=-\lceil-x\rceil\\[0.5em]\lceil
x\rceil&=-\lfloor-x\rfloor\end{align*}
が成り立ちます。
また、$\lfloor x\rfloor=\lceil
x\rceil$が成り立つのは$x$が整数のときです。$x$が整数以外のときは$\lfloor
x\rfloor<\lceil x\rceil$となります。
すなわち、すべての実数$x$で$\lfloor x\rfloor\leqq\lceil
x\rceil$が成り立ちます。
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