まずは、ある線分の垂直二等分線上のすべての点はその線分の両端までの距離が等しいことを確かめます。
点$\text{M}$以外の直線$l$上の任意の点$\text{C}$をとり、2つの三角形$△\text{ACM}$と$△\text{BCM}$に着目すると、
点$\text{M}$は線分$\text{AB}$の中点でもあるので$\text{AM}=\text{BM}\ \cdots(\text{i})$
直線$l$は線分$\text{AB}$に対し垂直なので$∠\text{AMC}=∠\text{BMC}=90°\
\cdots(\text{ii})$
共通の辺なので$\text{CM}=\text{CM}\ \cdots(\text{iii})$
したがって、$\text{AC}=\text{BC}\ \cdots(\text{iv})$が成り立ちます。
$\text{(i), (iv)}$より、ある線分の垂直二等分線上のすべての点はその線分の両端までの距離が等しいことがわかります。
次に、垂直二等分線上の点以外に線分の両端までの距離が等しい点が存在しないことを背理法を利用して確かめてみます。
点$\text{P}$から線分$\text{AB}$またはその延長へ垂線をおろし、その足を$\text{N}$とします。
このとき、線分$\text{AB}$の中点$\text{M}$は直線$l$上に存在するため、点$\text{M}$と$\text{N}$は一致しません。すなわち$\text{AN}\neq
\text{BN}\ \cdots(*)$となります。
$△\text{ANP}$と$△\text{BNP}$に着目すると
仮定より$\text{AP}=\text{BP}\ \cdots(\text{v})$
線分$\text{PN}$は線分$\text{AB}$に対し垂直なので$∠\text{ANP}=∠\text{BNP}=90°\
\cdots(\text{vi})$
共通な辺より$\text{PN}=\text{PN}\ \cdots(\text{vii})$
$\text{(v), (vi), (vii)}$より$△\text{ANP}$と$△\text{BNP}$は合同となります。
すると、このことから$\text{AN}=\text{BN}$が成り立ち$(*)$と矛盾するため仮定は誤りであることがわかります。
したがって、垂直二等分線上の点以外に線分の両端までの距離が等しい点が存在しないことがわかります。
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