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2026年3月19日

体積とは?(立方体・直方体・柱体の体積)

 体積とは、空間図形の広さを数値で表したものです。
直方体の体積は
\begin{gather*}\large (直方体の体積)=(縦の辺の長さ)\times(横の辺の長さ)\times(高さ)\\[0.5em]\large(直方体の体積)=(底面積)\times(高さ)\end{gather*}
立方体の体積は
\[\large (立方体の体積)=(1辺の長さ)^3\]
柱体の体積は
\[\large (柱体の体積)=(底面積)\times(高さ)\]
となります。

なぜこのようにして体積が求められるのでしょうか?


1辺の長さが1の立方体の広さが基本の体積
 1辺の長さが$1$の立方体の体積を$1$と定め、この立方体をいくつ詰め込めるかによって他の図形の体積を表します。(以下、この立方体を単位立方体と呼びます。)

まず、直方体の体積について考えます。

直方体の体積

横の辺の長さと高さが$1$の直方体

縦の長さがn、他の辺の長さが1の直方体の体積はn
 単位立方体を縦に$n$個並べてできる縦の辺が$n$、横の辺の長さと高さが$1$の直方体の体積について考えます。
最初に書いたように、この直方体は単位立方体$n$個でできているので、体積は$\mathbf{n}$となります。

縦の辺の長さが1/n、他の辺の長さが1の直方体の体積は1/n
 次に、縦の辺の長さが$\dfrac{1}{n}$、横の辺の長さと高さが$1$の直方体の体積について考えます。
この直方体を縦に$n$個並べると単位立方体ができることから、体積は
\[1\div n=\mathbf{\frac{1}{n}}\]
となります。
縦の辺の長さがm/n、他の辺の長さが1の直方体の体積はm/n
そして、縦の辺の長さが$\dfrac{1}{n}$、横の辺の長さと高さが$1$の直方体を縦に$m$個並べてできる縦の辺の長さが$\dfrac{m}{n}$、横の辺の長さと高さが$1$の直方体の体積は
\[\frac{1}{n}\times m=\mathbf{\frac{m}{n}}\]
となります。
このように考えていくと、縦の辺の長さと同じ割合で直方体の体積が変化するので、縦の辺の長さと直方体の体積には比例関係があることがわかります。
縦の辺の長さがp、他の辺の長さが1の直方体の体積はp
したがって、縦の辺の長さが$p$、横の辺の長さと高さが$1$の直方体の体積は$\mathbf{p}$となることがわかります。

縦の辺も横の辺の長さも$1$ではない直方体

 縦の辺の長さが$p$、横の辺の長さと高さが$1$の直方体をもとにして、上記のように横の辺の長さを$n, \dfrac{1}{n}, \dfrac{m}{n}$に変えて考えていくと、同様に横の辺の長さと直方体の体積には比例関係があることがわかります。
縦の辺の長さがp、横の辺の長さがq、高さが1の直方体の体積はpq
したがって、縦の辺の長さが$p$、横の辺の長さが$q$、高さが$1$の直方体の体積は$p\times q=\mathbf{pq}$となります。

 次に、縦の辺の長さが$p$、横の辺の長さが$q$、高さが$1$の直方体をもとにして、上記のように高さを$n, \dfrac{1}{n}, \dfrac{m}{n}$に変えて考えていくと、こちらにも同様に高さと直方体の体積には比例関係があることがわかります。
縦の辺の長さがp、横の辺の長さがq、高さがrの直方体の体積はpqr
したがって、縦の辺の長さが$p$、横の辺の長さが$q$、高さが$r$の直方体の体積は$p\times q\times r=\mathbf{pqr}$となります。
ここまで縦の辺、横の辺、高さの順で長さを変えて直方体の体積を考えてきました。
しかし、この3つの辺に違いはないので、どの辺を先に考えたとしても同様の結論に至ります。

すなわち、直方体の体積は縦の辺の長さと横の辺の長さと高さの積によって求められるということです。
式で表せば
\[\large(直方体の体積)=(縦の辺の長さ)\times(横の辺の長さ)\times(高さ)\]
となります。
また、縦の辺と横の辺に囲まれた面は底面であるため、それぞれの辺の長さの積は底面積を表します。
したがって、直方体の体積は
\[\large(直方体の体積)=(底面積)\times(高さ)\]
と書くこともできます。

立方体の体積

1辺の長さがpの立方体の体積はp^3
 立方体は縦の長さ、横の長さ、高さがすべて等しい直方体の特別な場合です。
したがって、直方体の体積の求め方より、立方体の体積は
\begin{align*}(立方体の体積)&=(1辺の長さ)\times(1辺の長さ)\times(1辺の長さ)\\[0.5em]\large(立方体の体積)&\large=(1辺の長さ)^3\end{align*}
となります。

柱体の体積

柱体(直角柱)に属する図形
 柱体とは、底面が合同かつ平行な平面図形の筒状の空間図形のことです。
直方体や立方体もその1つで、他には三角柱や円柱があります。
また、ここでは柱体とは側面が底面に対し垂直である直角柱のことに限定します。

底面が平行四辺形の四角柱

底面が平行四辺形の四角柱
 底面が平行四辺形の四角柱の体積について考えます。
底面が平行四辺形の四角柱を組み替えると直方体になる
底面の平行四辺形の1つの辺から対辺へ垂線をおろします。
この垂線を通り、底面に垂直な平面で四角柱を分割し、組み替えると直方体をつくることができます。
この直方体は底面積と高さが元の四角柱と等しいので、体積は
\[(直方体の体積)=(元の四角柱の底面積)\times(元の四角柱の高さ)\]
となります。
そして、組み替えによって体積は変化しない、すなわちこの直方体と元の四角柱の体積は等しいので、
\[(四角柱の体積)=(底面積)\times(高さ)\]
となることがわかります。

三角柱

 底面が三角形の柱体、三角柱の体積について考えます。
合同な三角柱2個を組み合わせると底面が平行四辺形の四角柱になる
合同な三角柱を2個組み合わせると底面が平行四辺形の四角柱ができます。
この四角柱の底面積は元の三角柱の底面積の2倍、高さは元の三角柱の高さとなっているので、体積は
\[(四角柱の体積)=\bigl\{(元の三角柱の底面積)\times2\bigr\}\times(元の三角柱の高さ)\]
となります。
この四角柱は合同な三角柱を2個組み合わせたものなので、体積は元の三角柱の体積の2倍あります。
したがって、三角柱の体積は四角柱の体積を$2$で割ったものに等しいので
\begin{align*}(三角柱の体積)&=(四角柱の体積)\div2\\[0.5em]\therefore(三角柱の体積)&=(底面積)\times(高さ)\end{align*}
となることがわかります。

角柱の体積

角柱は三角柱の組み合わせでできる
 高さが等しい三角柱を組み合わせることで様々な底面が多角形の柱体、角柱ができます。
この角柱の体積は組み合わせた三角柱の体積の和なので
\begin{align*}(角柱の体積)&=(三角柱Aの体積)+(三角柱Bの体積)+(三角柱Cの体積)+\cdots\\[0.5em]&=\bigl\{(三角柱Aの底面積)\times(高さ)\bigr\}+\bigl\{(三角柱Bの底面積)\times(高さ)\bigr\}+\bigl\{(三角柱Cの底面積)\times(高さ)\bigr\}+\cdots\\[0.5em]&=\bigl\{(三角柱Aの底面積)+(三角柱Bの底面積)+(三角柱Cの底面積)+\cdots\bigr\}\times(高さ)\end{align*}
となります。
高さが等しい三角柱を組み合わせたとき、これらの底面が組み合わさって角柱の底面の多角形ができるので、三角柱の底面積の和と角柱の底面積は等しくなります。
したがって、角柱の体積は
\[(角柱の体積)=(底面積)\times(高さ)\]
となることがわかります。

円柱の体積

円柱を細かく分割すると三角柱に限りなく近い柱体ができる
 円の面積を求める方法の1つに、円を細かく分割して三角形に限りなく近い図形をつくるというものがあります。
同様に円柱を細かく分割することで、高さの等しい三角柱に限りなく近い柱体をつくることができます。
すると角柱の体積と同様に、円柱の体積も三角柱の体積の和として求めることができるため、
\[(円柱)=(底面積)\times(高さ)\]
となることがわかります。

 三角柱の体積の和として求めるというのは、角柱や円柱に限らずすべての柱体(直角柱)に対して行うことができる方法です。
したがって、柱体(直角柱)の体積は
\[\large (柱体の体積)=(底面積)\times(高さ)\]
で求められることがわかります。

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