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2026年3月24日

三角錐を底面に平行な平面で切断したときの断面は底面と相似か?

三角錐
 三角錐とは、三角形の頂点と同一平面上にない1つの頂点を線分で結んでできる空間図形のことです。

この三角錐を底面に平行な平面で切断したとき、その断面は底面と相似な形になっているでしょうか?


三角錐A-BCDを底面BCDに平行な平面αで切断する
 三角錐$\text{A}-\text{BCD}$と底面$\text{BCD}$に平行な平面$α$を考え、これらが交わるときの断面と底面$\text{BCD}$が相似であるかを調べてみます。
平面$α$と辺$\text{AB}, \text{AC}, \text{AD}$との交点をそれぞれ$\text{E}, \text{F}, \text{G}$とします。
したがって、これから調べようとしているのは、$△\text{BCD}$と$△\text{EFG}$が相似であるかです。
 まず、三角錐の側面$\text{ABC}$に着目します。
側面ABCに着目
側面$\text{ABC}$と底面$\text{BCD}$との交線は辺$\text{BC}$、平面$α$との交線は直線$\text{EF}$です。
底面$\text{BCD}$と平面$α$は平行なので、これらを横切る側面$\text{ABC}$において交線も平行となります。
すなわち、辺$\text{BC}$と直線$\text{EF}$は平行です。
ここで、$△\text{ABC}$と$△\text{AEF}$に着目すると、
  • 共通の角より$∠\text{BAC}=∠\text{EAF}$
  • $\text{BC}//\text{EF}$より同位角が等しいので$∠\text{ABC}=∠\text{AEF}$
2組の角がそれぞれ等しいので相似であることがわかります。
このことより、
\begin{equation}\text{AB}:\text{AE}=\text{AC}:\text{AF}=\text{BC}:\text{EF}\end{equation}
が成り立ちます。
側面$\text{ACD}, \text{ADB}$においても同様にして、それぞれ
\begin{gather}\text{AC}:\text{AF}=\text{AD}:\text{AG}=\text{CD}:\text{FG}\\[0.5em]\text{AD}:\text{AG}=\text{AB}:\text{AE}=\text{DB}:\text{GE}\end{gather}
が成り立つことがわかります。
$(1), (2), (3)$より
\[\text{BC}:\text{EF}=\text{CD}:\text{FG}=\text{DB}:\text{GE}\]
が成り立ち、3組の辺の比がすべて等しいので、$△\text{BCD}$と$△\text{EFG}$は相似であることがわかります。

断面積と底面積の関係

 断面$\text{EFG}$の面積と底面$\text{BCD}$の面積の関係について調べてみます。
三角錐A-BCDの頂点Aから底面BCDへ垂線を下ろす
三角錐$\text{A}-\text{BCD}$の頂点$\text{A}$から底面$\text{BCD}$へ垂線をおろすと、底面$\text{BCD}$と平行な平面$α$とも垂直に交わります。
垂線と底面$\text{BCD}$との交点を$\text{H}$、平面$α$との交点を$\text{I}$とします。
すると、線分$\text{AH}$の長さは三角錐$\text{A}-\text{BCD}$の高さとなるのでこれを$h$、線分$\text{HI}$の長さは底面$\text{BCD}$から平面$α$までの距離、すなわち切断する高さとなるのでこれを$d$とおきます。
平面ABHに着目
ここで、点$\text{A}, \text{B}, \text{H}$を含む平面において$△\text{ABH}$と$△\text{AEI}$に着目すると、
  • 共通の角より$∠\text{BAH}=∠\text{EAI}$
  • $\text{AH}\perp 平面\text{BCD}, \text{AI}\perp α$より$∠\text{AHB}=∠\text{AIE}=90°$
2組の角がそれぞれ等しいので相似であることがわかります。
このことと$\text{AI}=\text{AH}-\text{HI}=h-d$より、$\text{AB}:\text{AE}=\text{AH}:\text{AI}=h:(h-d)$が成り立ちます。
これを$(1)$に代入すれば、$(1), (2), (3)$より
\[\text{BC}:\text{EF}=\text{CD}:\text{FG}=\text{DB}:\text{GE}=h:(h-d)\]
となり、$△\text{BCD}$と$△\text{EFG}$の相似比が$h:(h-d)$であることがわかります。
したがって、相似な三角形の面積比は相似比の2乗であることより、
\begin{align*}\triangle \text{BCD}:\triangle \text{EFG}&=h^2:(h-d)^2\\[0.5em]h^2\triangle \text{EFG}&=(h-d)^2\triangle \text{BCD}\\[0.5em]\large\therefore\triangle \text{EFG}&\large=\frac{(h-d)^2}{h^2}\triangle \text{BCD}\end{align*}
となります。

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