「上図の直線$l$を準線、点$\text{F}$を焦点とする放物線を通る点$\text{A, B, C}$を定規とコンパスで作図せよ。
点$\text{A}$は放物線の頂点、点$\text{B}$は放物線の頂点以外の点とし、点$\text{C}$は点$\text{A, B}$の作図法以外の方法で作図すること。」
放物線とは、準線と焦点から等距離の点の集合のことです。
このことを作図に利用します。
点$\text{A}$の作図
1.
点$\text{F}$を通る直線$l$の垂線を引き、垂線の足を$\text{G}$とします。
2.
線分$\text{FG}$の中点をとると、これが放物線の頂点$\text{A}$となります。
焦点を通る準線に垂直な直線は放物線の軸で、これは頂点を通ることを利用しています。
点$\text{B}$の作図
1.
直線$l$上に点$\text{G}$以外の任意の点$\text{H}$をとり、点$\text{H}$を通る垂線を引きます。
2.
線分$\text{FH}$を引き、その垂直二等分線を引きます。
1.の垂線と垂直二等分線の交点が点$\text{B}$となります。
ある線分の垂直二等分線はその線分の両端からの距離が等しい点の集合であることを利用しています。
点$\text{C}$の作図
1.
放物線の軸である直線$\text{FG}$を引き、点$\text{B}$を通る垂線を引きます。直線$\text{FG}$との交点を$\text{I}$とします。
2.
点$\text{I}$が中心、線分$\text{BI}$の長さが半径の円弧と直線$\text{BI}$との交点が点$\text{C}$となります。
放物線はその軸に関して対称な曲線であることを利用しています。
3点$\text{A, B, C}$を通る放物線は上図のようになっています。
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https://p-suugaku.blogspot.com/2024/08/houbutsusen-ten-sakuzu.html放物線上の点の作図