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2025年11月27日

定点と相似

定点と相似
 $△\text{ABC}$と定点$\text{P}$を考えます。
直線$\text{AP}, \text{BP}, \text{CP}$上にそれぞれ$\text{AP}:\text{DP}=\text{BP}:\text{EP}$$=\text{CP}:\text{FP}=m:n$となるように点$\text{D}, \text{E}, \text{F}$をとります。
このとき、3点$\text{D}, \text{E}, \text{F}$はそれぞれ定点$\text{P}$に関する点$\text{A}, \text{B}, \text{C}$との位置関係が一致するようにとります。(例えば、点$\text{D}$が定点$\text{P}$に関して点$\text{A}$と同じ側にあるならば点$\text{E}, \text{F}$もそれぞれ同じ比で点$\text{B}, \text{C}$と同じ側にとります。)

すると、$△\text{DEF}$は$△\text{ABC}$と相似になります。

このことを確かめてみます。

△ABPと△DEPは相似
 $△\text{ABP}$と$△\text{DEP}$に着目します。
  • 仮定より$\text{AP}:\text{DP}=\text{BP}:\text{EP}=m :n$
  • 点$\text{D}, \text{E}$が定点$\text{P}$に関して点$\text{A}, \text{B}$と同じ側のときは共通の角、点$\text{A}, \text{B}$と反対側のときは対頂角となるので$∠\text{APB}=∠\text{DPE}$
2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しいので相似であることがわかります。
このことから$\text{AP}:\text{DP}=\text{BP}:\text{EP}$$=\text{AB}:\text{DE}=m:n$です。

同様にして、$△\text{BCP}$と$△\text{EFP}$が相似より$\text{BP}:\text{EP}=\text{CP}:\text{FP}=\text{BC}:\text{EF}$、
$△\text{CAP}$と$△\text{FDP}$が相似より$\text{CP}:\text{FP}=\text{AP}:\text{DP}=\text{CA}:\text{FD}$が成り立ち、
このことから$\text{AB}:\text{DE}=\text{BC}:\text{EF}=\text{CA}:\text{FD}$であることがわかります。

したがって、3組の辺の比が等しいので$△\text{ABC}$と$△\text{DEF}$は相似であることがわかります。


∠PAB=∠PDEよりAB//DE
 $△\text{ABC}$と$△\text{DEF}$が相似であることから、$∠\text{PAB}=∠\text{PDE}$が成り立ちます。
点$\text{D}, \text{E}$が定点$\text{P}$に関して点$\text{A}, \text{B}$と同じ側のときは$∠\text{PAB}$と$∠\text{PDE}$は同位角、点$\text{A}, \text{B}$と反対側のときは$∠\text{PAB}$と$∠\text{PDE}$は錯角の関係にあるので、どちらの場合でも$\text{AB}//\text{DE}$が成り立つことがわかります。
同様にして、$\text{BC}//\text{EF}, \text{CA}//\text{FD}$であることもわかります。
点D, E, Fは定点Pに関する点A, B, Cとの位置関係で△DEFが180°回転しているかが決まる
対応する辺が平行なので、$△\text{DEF}$は$△\text{ABC}$をそのまま拡大・縮小の変形と平行移動したものか$180°$回転移動もおこなったもののどちらかとなるのですが、それは点$\text{D}, \text{E}, \text{F}$それぞれの定点$\text{P}$に関する点$\text{A}, \text{B}, \text{C}$との位置関係により、以下のようになります。
  • 点$\text{D}, \text{E}, \text{F}$それぞれが定点$\text{P}$に関して点$\text{A}, \text{B}, \text{C}$と同じ側にあるとき
    • $△\text{DEF}$は$△\text{ABC}$を拡大・縮小+平行移動したもの
  • 点$\text{D}, \text{E}, \text{F}$それぞれが定点$\text{P}$に関して点$\text{A}, \text{B}, \text{C}$と反対側にあるとき
    • $△\text{DEF}$は$△\text{ABC}$を拡大・縮小+平行移動+$180°$回転移動したもの
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