正三角形$\text{ABC}$の中線$\text{AD}$が垂直二等分線であることを証明するために$△\text{ABD}$と$△\text{ACD}$に着目します。
$△\text{ABC}$は正三角形なので$\text{AB}=\text{AC}$、
点$\text{D}$は$\text{BC}$の中点なので$\text{BD}=\text{CD}\
\cdots\text{(a)}$、
$\text{AD}$は共通なので$\text{AD}=\text{AD}$。
以上のことから、3辺がそれぞれ等しいので$△\text{ABD}$と$△\text{ACD}$は合同です。
このことより$∠\text{ADB}=∠\text{ADC}$
また、$∠\text{BDC}=180°$かつ$∠\text{BDC}=∠\text{ADB}+∠\text{ADC}$より
これで、$\text{BC}$と$\text{AD}$のなす角が$90°$であることがわかりました。
\[∠\text{ADB}+∠\text{ADC} = 2∠\text{ADB} = 2∠\text{ADC} = 180°\]
ゆえに$∠\text{ADB} = ∠\text{ADC} = 90°$
これで、$\text{BC}$と$\text{AD}$のなす角が$90°$であることがわかりました。
また、$\text{(a)}$より$\text{AD}$は$\text{BC}$の中点を通っているので、$\text{AD}$は$\text{BC}$の垂直二等分線であることがわかります。
垂直二等分線は垂線と二等分線の両方の性質を持っているので、その両方を示すことで証明ができます。
また、正三角形で証明しましたが、証明の流れを見ると底辺$\text{BC}$の長さが他の辺と同じかどうかは関係ありません。底辺以外の2辺が等しければよいので、二等辺三角形の底辺の中点と頂角を結ぶ中線も垂直二等分線となることがわかります。
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