アポロニウスの定理とは、
2つの定点$\text{A}, \text{B}$からの距離の比が$m:n$(ただし、$m\neq
n$)となる点$\text{P}$をとると、点$\text{P}$は線分$\text{AB}$の内分点と外分点を直径の両端とする円周上にある
という定理のことです。
線分$\text{AB}$の内分点と外分点を直径の両端とする円のことをアポロニウスの円といいます。
ちなみに、アポロニウスの定理というと中線定理のことを指す場合もあります。
これが成り立つことを確かめてみます。
点$\text{P}$は線分$\text{AB}$上にある場合があります。このときの点$\text{P}$は線分$\text{AB}$を$m:n$に内分する点です。
また、線分$\text{AB}$の延長上にある場合もあります。このときの点$\text{P}$は線分$\text{AB}$を$m:n$に外分する点です。
また、線分$\text{AB}$の延長上にある場合もあります。このときの点$\text{P}$は線分$\text{AB}$を$m:n$に外分する点です。
$△\text{PAB}$に着目すると、$\text{AP}:\text{BP}=\text{AX}:\text{BX}$$=\text{AY}:\text{BY}=m:n$が成り立っています。
すると、直線$\text{PX}, \text{PY}$を引き、直線$\text{PY}$の点$\text{P}$の側の延長上に点$\text{Q}$をとると、三角形の内角・外角の二等分線の定理の逆より直線$\text{PX}$は$∠\text{APB}$の二等分線、直線$\text{PY}$は角$∠\text{BPQ}$の二等分線になることがわかります。
すると、直線$\text{PX}, \text{PY}$を引き、直線$\text{PY}$の点$\text{P}$の側の延長上に点$\text{Q}$をとると、三角形の内角・外角の二等分線の定理の逆より直線$\text{PX}$は$∠\text{APB}$の二等分線、直線$\text{PY}$は角$∠\text{BPQ}$の二等分線になることがわかります。
直線$\text{PX}$は$∠\text{APB}$の二等分線、直線$\text{PY}$は角$∠\text{BPQ}$の二等分線であることから$∠\text{APX}=∠\text{BPX},$
$∠\text{BPY}=∠\text{QPY}$が成り立ちます。
また、$∠\text{APB}+∠\text{BPQ}=180°$より
\begin{align*}(\angle \text{APX}+\angle \text{BPX})+(\angle \text{BPY}+\angle
\text{QPY})&=180°\\[0.5em](\angle \text{BPX}+\angle \text{BPX})+(\angle \text{BPY}+\angle
\text{BPY})&=180°\\[0.5em]2(\angle \text{BPX}+\angle \text{BPY})&=180°\\[0.5em]\angle
\text{BPX}+\angle \text{BPY}&=90°\\[0.5em]\angle \text{XPY}&=90°\end{align*}
となるので、$△\text{PXY}$は$∠\text{XPY}=90°$である直角三角形であることがわかります。
したがって、タレスの定理の逆より点$\text{P}$は線分$\text{AB}$の内分点$\text{X}$と外分点$\text{Y}$を直径の両端とする円周上にあります。
$m=n$のとき定点$\text{A},
\text{B}$からの距離の比が$1:1$となり、この比で線分$\text{AB}$を外分する点というのは存在しません。(外分すると必ず一方が長くなるため)
存在するのは直線$\text{AB}$上にない点と線分$\text{AB}$を内分する点だけで、これらの点は線分$\text{AB}$の垂直二等分線上にあります。
存在するのは直線$\text{AB}$上にない点と線分$\text{AB}$を内分する点だけで、これらの点は線分$\text{AB}$の垂直二等分線上にあります。
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