直線llが円OOの面積を3等分する平行な2本の直線の1本であった場合、直線llと円OOの2つの交点をそれぞれA, BA, Bとしたときの弓形ABABの面積は円OOの面積の1313となります。
円は線対称な図形なので、もう1本の直線mmを中心OOから直線llとは逆方向にxxだけ離れた位置に引くことで直線mmと円OOの2つの交点をそれぞれC, DC, Dとしたときの弓形CDCDの面積もまた、円OOの面積の1313となります。
あとは、円の中心OOからの距離xxが分かれば、円の面積を3等分できます。
円OOの半径がrr、弧ABABに対する中心角がθ[rad]θ[rad]のとき、おうぎ形ABABの面積はおうぎ形AB=θr22おうぎ形AB=θr22と表されます。
また、△OAB△OABの面積は△OAB=r2sinθ2△OAB=r2sinθ2となります。
また、△OAB△OABの面積は△OAB=r2sinθ2△OAB=r2sinθ2となります。
したがって、弓形ABABの面積は
弓形AB=θr22−r2sinθ2=r22(θ−sinθ)弓形AB=θr22−r2sinθ2=r22(θ−sinθ)
となります。
ここで、円OOの面積はπr2πr2なので、3等分してできる各図形の面積はπr23πr23となります。
以上より、方程式
r22(θ−sinθ)=πr23r22(θ−sinθ)=πr23(1)
を満たすθθが弓形ABABが円OOの1313の面積をもつときの弧ABABに対する中心角となります。
変形して簡単な形にすると
θ−sinθ−2π3=0θ−sinθ−2π3=0(2)
となりますが、この方程式を解いてθθの値を求めるのは大変なのでニュートン法により近似値を求めます。
ニュートン法でθθの近似値が分かれば、xxの値も近似値として求められます。
垂線の足をMMとすると、線分OMOMの長さは点OOから直線llの距離に等しくxxとなります。
ここで、△OAM△OAMに着目すればOA=r,∠AOM=θ2OA=r,∠AOM=θ2であることと三角比より
x=rcosθ2x=rcosθ2(3)
となり、これでxxの値がわかります。
ちなみに、線分ABABの長さは
AB=2AMAB=2rsinθ2AB=2AMAB=2rsinθ2(3)
で求めることができます。
では、ニュートン法で弧ABABに対する中心角θθの近似値を求めてみましょう。
f(θ)=θ−sinθ−2π3f(θ)=θ−sinθ−2π3を考えます。
ニュートン法でf(θ)=0f(θ)=0を満たすθθの近似値を求めるには、f′(θ)f′(θ)とθnθnにおける接線のθ切片θn+1θn+1を表す式、θθに最初に代入する値θ0θ0が必要になります。
ニュートン法でf(θ)=0f(θ)=0を満たすθθの近似値を求めるには、f′(θ)f′(θ)とθnθnにおける接線のθ切片θn+1θn+1を表す式、θθに最初に代入する値θ0θ0が必要になります。
f′(θ)f′(θ)は
ちなみにθn+1θn+1を表す式にf(θn),f′(θn)f(θn),f′(θn)に代入すれば
f′(θ)=1−cosθf′(θ)=1−cosθ
θn+1θn+1を表す式は
θn+1=θn−f(θn)f′(θn)θn+1=θn−f(θn)f′(θn)
をもちいます。ちなみにθn+1θn+1を表す式にf(θn),f′(θn)f(θn),f′(θn)に代入すれば
θn+1=θn−θn−sinθn1−cosθn=sinθn−θncosθn1−cosθnθn+1=θn−θn−sinθn1−cosθn=sinθn−θncosθn1−cosθn
とも書けます。
θ0θ0は、f(θ)=0f(θ)=0を満たすθθ付近の値をとれば良いのでθ0=2π3θ0=2π3とします。
これらを利用して表計算ソフトで計算します。
したがって、(2)(2)より求めたい円の中心Oから直線lまでの距離xは
線分ABの長さも求めてみます。(3)より
x=rcos2.6053256752≒0.2649320846r
となります。線分ABの長さも求めてみます。(3)より
AB=2rsin2.6053256752≒1.928534149r
外部リンク:ニュートン法 - Wikipedia
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